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(2011年3月)「独唱と通奏低音のための」画期的アンソロジー =4種

一番下にこの画期的な企画をした1990年ミサワホームのラインナップを掲載したページをあげました。企画第1段は1989年ですから、日本はバブル最盛期です。こうしたよい遺産もたくさん残したのですが、これらが残らないということはその後の日本がいかに貧しくなっていったかを物語っています。録音はコジマさんなので、こうした遺産は事実上コジマさんに受け継がれたと考えてよさそうです。大橋先生のディレクションの下、独唱と通奏低音のためのルソンの名アンソロジーになりました。今も世界的偉業ではないかしら。

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新久美さんによる聖水曜日のためのルソンを集めた1989年録音。聖歌、ランベール、クープラン、ドラランド。上野石橋メモリアルホールは、当時銀座線の音がかぶってしまって録音には苦労されたとのこと。このCDは、ジャケットというかスリーブのデザインも大変に凝っていました。イラストのみの表紙上に文字だけを印刷したトレシングペーパー素材を1枚付したものでした。残念ながらシリーズとしてのデザインのこだわりは継続しませんでしたが。

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新さんのシリーズ。聖木曜日のルソン集1990年録音。ニヴェール、シャルパンティエ、ベルニエ、ランベール、ローゼンミュラー。

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ミサワからエオリアンレコードに引き継がれて完結した聖金曜日のルソン集。1992年録音。ニヴェール、グフェ、ランベール。

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第4段は、聖水曜日と木曜日のルソンのアンソロジー。グフェ、フィオッコ、ローゼンミュラー。1993年録音。新さんはこうした録音を実績として留学しますが----。(考えようではクラシック音楽の世界そのものがバブル崩壊したのかもしれません)

ミサワはレーベルとして下記のような「癒し」を先取りした様々な音楽を紹介しました。
ミサワも多くのバブル期の企業と同様、2004年創業者社長の本業以外の投資で経営危機に陥り、産業再生機構が支援を正式決定。2006年、産業再生機構及び関係金融機関が保有する債権を一括弁済し、産業再生機構による支援を終了しています。

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