別なカール・フィリップのビオラ・ダモーレ協奏曲

カール・フィリップ・シュターミッツとは誰か?マンハイムの代表格として単にカール・シュターミッツと表記されることが多い。検索で得た情報をツギハギします。

カール・フィリップ・シュターミッツ(1745-1801)は、マンハイム・ホーフカペレの全盛時代に活躍した音楽家です。マンハイムのオーケストラでヴァイオリン奏者として活躍(1762-1770)する一方で、作曲にもその才能を開花させました。ヨハン・シュターミッツの長男でマンハイムで生まれた彼は、父親と、マンハイムオーケストラのリーダーとして父親の後継者であるクリスティアン・カンナビヒからレッスンを受けました。
その後パリ、フランクフルト、アウグスブルグ、ストラスブールなどに演奏旅行を重ね、ロンドンで大成功を収めてからヴィオラ奏者、ヴィオラ・ダモーレ奏者としての確固たる地位を築き、オランダ、チェコをはじめドイツの主要都市、そしてマンハイムで演奏活動を行いました。彼は、イエナに移り住みましたが、錬金術にとり憑かれ借金と貧困の中で1801年に没しました。
シュターミッツは、クラリネット、チェロ、フルート、オーボエ、ファゴット、バセットホルン、ヴァイオリン、ヴィオラ、ヴィオラダモーレ、およびこれらの楽器のさまざまな組み合わせのために、交響曲、協奏交響曲、協奏曲を書きました。中でもクラリネット(ソロ協奏曲9曲)とヴィオラ協奏曲(ソロ3曲)のいくつかは高評価を得ています。様式的には、モーツァルトやハイドンの音楽に似ており、魅力的なメロディーが特徴です。

マンハイム楽派の最盛期を支えた作曲家カール・フィリップ・シュターミッツ。父ヨハンの作風を引き継ぎ、マンハイム楽派第2世代ならではの優雅な室内楽的な響きが特徴。また多作家でもあり交響曲が約50曲の他、協奏交響曲、協奏曲など数多くあり、室内楽曲は250を超えています。
クラリネット四重奏曲はいずれの作品も優雅で上品な宮廷音楽の響きを感じることができます。「作品8の4」は、父ヨハンの典型的なスタイルであった大胆なデュナーミクを用いず、抑制されたスタイルで書かれています。
(ヨハン・シュターミッツは、マンハイム楽派の基礎を築いた人物。マンハイム楽派のオーケストラ作品は、推進力のある上昇音型、ダイナミックなクレッシェンドで知られます。)

caperucita氏に叱られるかもしれませんが、面白く聴けました。トマス・フェイという指揮者は少し話題になったかしら。ビオラ・ダモーレはグンター・トイフェル、1982年より長きわたりシュトゥットガルト放送交響楽団の首席ヴィオラ奏者。ヤナーチェクの弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」のヴィオラの代わりヴィオラ・ダモーレ版の録音なども。



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