笑うバロック展(165)  入門CD5

▼「ムジカ・バロッカ」 ジャルディーノ・アルモニコ

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ある方に、バロック入門にお勧めしました。
「パッヘルベルのカノン」という超名曲、失礼にもずっとバカにしていました。素晴らしい曲だと気づかせてくれたのは、このピアンカのリュートです。50年間の様々なスタイルの「名演」という手垢に塗れた「腐海」のような曲を、ピアンカのリュートが浄化してくれました。撥弦はやはり梓弓みたいなところがあります。もっとピアンカのソロが聞きたいものです。
バロック入門のための名曲集を所望されたら、公にはピノックのアルヒーフ盤を、内々にはジャルディーノ盤を勧めます。

▼「悪魔のトリル」 メルクス

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なかなかタルティーニとヴィターリが聞けるCDが少ないので貴重です。
●タルティーニ:
1. ヴァイオリン・ソナタ□ト短調「悪魔のトリル」
●ヴィターリ:
2. ヴァイオリンと通奏低音のためのシャコンヌ
●コレッリ:
3. ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調op.5-5
4. 同第2番変ロ長調op.5-2
5. 同第12番ニ短調op.5-12「ラ・フォリア」

▼「Treasury of Harpsichord Favorites ハープシコードの小品集」 キプニス

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これまた、最近では少ない名曲集です。古楽の演奏や録音が発展して、こうしたぶつ切りの小品集がなくなってしまいました。
イゴール・キプニスが曲に合わせて楽器を変えながら、ルネサンス期の無名の小品からモーツァルトのトルコ行進曲まで弾いています。AMバッハの音楽帳の曲やカッコーなど名曲目白押し。

▼「バッハ:チェンバロ協奏曲集」 ダントーネ

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バッハ入門でお勧めしました。
最近聞いた中では、最も親しみやすく楽しめました。
「ソロが聞こえない」のが当然のようなチェンバロ協奏曲でした。というより協奏曲という概念が何か違和感があるような曲たち。録音のせいなのか、楽器が悪いのか、演奏者がいけないのか----それが最近よく聞こえるように。クール、スマートな北方のモルテンセンも素晴らしかったけれど、ダントーネのロマンチックな演奏も素晴らしい。ビバルディの様式で作られた曲たちとしてオーソドックスなのかしら。バッハが書き込んだソロはイタリア風の即興装飾の様式をきちっと学んだ結実として聞こえるように思います。

▼「ヴィヴァルディ:四季」 イ・ムジチ合奏団

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うーん、省けない、というわけ。

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