笑うバロック展(11) 手練れのガンバの美女

スザンネ・ハインリヒ(1969-)は、パラディアンのメンバーでした。アーベルの無伴奏やバッハの1003,1004,1006の編曲も。
ジモーネ・エッカート(1966-)は、ハンブルガーラッツムジークの音楽監督。モルターの協奏曲、ハンマーの録音。
ミネケ・バン・デア・ベルデンは、オランダバッハ協会に所属。クープランやマレの王道から録音。
サラ・カニンガムは、トリオ・ソヌリーのメンバーでした。活動初期から無伴奏プログラムのCDを。研究者でもあり。
ヨハンナ・ローゼは、CPEのソナタ集でデビューしたばかり。
エレン・ハドレイは、トラジコメディアのメンバー。初期からリラビオルをよく。
ヒレ・パール(1965-)は「ご存じ」の。この中では唯一グラウンの協奏曲を録音。
フリデリケ・ホイマン(1965-)は、コレルリ編曲やCPEのソナタ。
プリンセス・アンリエット様の肖像。この絵をモチーフにデル・ゴッボのCDができました。
マッダレーナ・デル・ゴッボは、まずアルヒーフからデビュー(ソロのガンバCDそのものが少ないレーベルでしょう)、ヘンデル、テレマン、アーベル、CPEのソナタ集。フランス物を録音した2枚目はドイツグラモフォン・レーベルから、という期待の大物。
マリアンヌ・ミュラーは、かなり古い録音から伴奏者キャリアあり。ソロもあるはず。
同様、アンヌ・マリ・ラスラも、レザールフロリサンなどで活躍。

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美女たちは、基本技術をきちっと聴かせるプログラムから取り組んでいます。
まだまだ、いるとは思いますが、ソロの録音、音楽監督としての録音があり、腕前が楽しめる演奏者たち。美女たちは、基本技術をきちっと聴かせるプログラムから取り組んでいます。

下は、さる日本人奏者のCDの販売元宣伝資料。

「バッハが編曲した無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲の楽譜が、バッハの息子カール・フィリップ・エマヌエル・バッハから王様フリードリッヒ・ウィルヘルム2世に献上され、王様からフォルクレへ提供され演奏されたという、途方もない空想の結果として、音楽史の中で失われてしまったのかもしれない、無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲をフランス・ロココ風に再現してみたい」と演奏者がライナーノートに寄せている。「J.S.バッハが書いたヴィオラ・ダ・ガンバのための作品で現存するのは、13。しかし実際には、ガンバのための作品をバッハはもっと書いていて、しかしそれらは音楽史の中で失われてしまったのではないだろうか、という、演奏者の考えから生みだされた。組曲ホ短調の原曲は無伴奏チェロ組曲第2番(ニ短調)。演奏者自身の編曲によりホ短調で。2曲目は無伴奏チェロ組曲第5番をバッハ自身がリュート用(ト短調BWV995)編曲したものをさらにガンバ用編曲したもの。ガンバの美しい音色に存分に浸ることのできる魅力のプログラムです。」

ガンバ奏者は、まずガンバを演奏するべきです。やるべきことがたくさん残されていると感じます。
カザルスはじめ多くのチェロ奏者がバッハのガンバソナタを録音しました。
しかし、チェロでマレやクープランを弾く者はとても少ない。
未だ陽の目を見ない素晴らしい作品はたくさんあるのではないかしら。
そういえば、エバ・ハイニッツもアーベルを録音してました。バッハの無伴奏はチェロ奏者に任せて、アーベルの無伴奏をもっと演奏した方がよいような気がします。CPEの録音が増えたことは喜ばしいこと。


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