笑うバロック展(295)　レジェンド探索　もうひとりブルース、オーボエのオルフェウス

ブリュッヘンを支えた人々の記録
ウィキペディアを豪傑訳してみました。
ブリュッヘンの非常に重要な協力者のひとり。
わたしにとってブリュッヘンの偉大さは、後半生オーケストラを設立するにあたって必要な構成メンバーを一人一人探し育てたこと。オーボエのヘインズとクラリネットのホープリッチの貢献は計り知れない。特にこのふたりは演奏も素晴らしい。このふたりの活動は、今もできるだけ聴くように心がけています。

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Bruce Haynes　ブルース・ヘインズ

ブルース・ヘインズ（Bruce Haynes、1942年4月14日 - 2011年5月17日）は、アメリカとカナダのオーボエ、リコーダー奏者、音楽学者、そして歴史的実演の専門家でした。
1942年にケンタッキー州ルイビルで生まれ、早い時期にリコーダーとオーボエの演奏を始めました。 彼の父親もリコーダーとオーボエを演奏した音楽教師だった。 ヘインズは2011年5月17日69歳で、ケベック州モントリオールにて没しました。

Raymond Dusté とJohn de Lancie のもとでモダンオーボエを勉強した後、ヘインズはオランダに移り、1964年から1967年にかけて、ハーグ王立音楽院の Frans Brüggen と Gustav Leonhardt に古楽演奏を学びました。1995年、モントリオール大学で音楽学の博士号を取得し、歴史的なピッチについて研究しました。

ヘインズは、1960年にサンフランシスコ（サンフランシスコ・バレエ団とオペラ管弦楽団）とメキシコのハラパのオーケストラでモダンオーボエ奏者として演奏活動を開始しました。 1964年にオランダに移り、古楽演奏を学び、初期のオーボエを演奏し始めました。ヘインズは、最初の20世紀の演奏家の一人で、古楽の「オーボエ」を習得し、それに対する運指などの専門的な演奏基準を示す重要な人物でした。
1970年代半ばに、彼は20世紀のフランスに古楽の「オーボエ」を紹介し、続いてイギリス、イタリア、イスラエルで最初に演奏しました。
ヘインズは、2000年代初めまで古楽アンサンブルで演奏し、多数のソロとアンサンブルの録音を行いました。彼はサンフランシスコを拠点とするフィルハーモニア・バロック・オーケストラの創設メンバーであり、妻であり長年の音楽パートナー、バロック・チェリスト、ガンバ奏者のスージー・ナッパーと活躍しました。

ヘインズはマサチューセッツ州ボストンのFriedrich von Hueneフォン・ヒューネに師事し、オリジナルのバロック様式の木管楽器の忠実なコピー製作技術を習得しました。1969年、彼はカリフォルニアで自分のワークショップを開きました。その後は演奏と研究に専念しました。
へインズは、ハーグ王立音楽院でBrüggenに代わって教鞭をとりました。 彼はまた、1980年代初頭までオランダ最初の古楽の「オーボエ」のクラスで後進を教えました。彼はカナダのケベック州モントリオール大学と同じモントリオールにあるMcGill大学の准教授でした。彼は他の大学や音楽協会の客員講師としても頻繁に招待されました。

ヘインズの古楽の「オーボエ」への関心や歴史的な演奏の実践は、多くの研究と執筆につながり、 彼はいくつかの論文や書籍を書いており、MGGとNew Grove Music Dictionaryに寄稿しています。
研究分野は、古楽の「オーボエ」の製作技術、レパートリーの再発見、演奏テクニックが含まれます。また、ピッチの歴史、歴史的奏法の練習方法、演奏上の修辞法レトリック、演奏上の情感表現、雄弁に語る方法について研究しました。
彼は、カナダの社会科学・人文研究評議会から様々な博士号を取得し、2003年にカナダ芸術院評議員を務めました。

ヘインズが死去した直後2011年、ヨハン・セバスチャン・バッハの「6つのニュー・ブランデンブルク協奏曲・第7～12番」がエリック・ミルンズ指揮、モントリオル・バロックバンドによってリリースされました。ヘインズは、バッハが自作を再構成したのと同じ手法でカンタータの楽章から協奏曲を再構成しました。「これらの協奏曲は深刻な復興を意味するものではない。カンタータや他の声楽作品に含まれるバッハの豊かな音楽的資源の多様性と再構成の可能性を実証するために試みた。」とヘインズはCDブックレットに書いています。

著作
Music for Oboe, 1650–1800: a Bibliography (Berkeley, 1985, 2/1992)
Pitch Standards in the Baroque and Classical Periods (diss., U. of Montreal, 1995)
A History of Performing Pitch: The Story of A (Scarecrow Press, 2002)