新しい日本人の肖像プラス+++

2022年のNHK大河ドラマの音楽担当氏。クラシック音楽の引用の仕方が、宮川泰のオルガンみたいでした。

おそらく全員、綴っているわたしより、はるかに立派な日本人です。

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ファウラー先生、ゴディバ社長
クイケン
キャンベル先生


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シャネル社長、チョレ張本
白鴎、サイラーさん
モラスキー、アトキンソン
新日本プロレス社長、グローマー先生
ギニャールさん、フリードマン


アトキンソンをソーリに
ガンダルフを大統領に、みたいなスローガンを昔読んだような。
首相は、フロドなのか、スミゴルなのか。
指輪を破壊して、鎖国を完成させることが魅力的観光立国なのかも。

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新聞記事、捨てはしましたが、あまり可笑しいのでもったいないと。
共有させていただきます。
ファウラー先生すいませんが、笑わしてください。

朝日新聞夕刊2003年9月6日(土曜日)
街日和・テッド・ファウラー(日本文化研究者)
1947年、米国生まれ。デユーク大を経て現在カリフォルニア大アーバイン校教授。近代日本文学。著書に「山谷ブルース」(新潮OH!文庫)など。

『私の東京便所地図』
 十年前、漬瘍性大腸炎という重病にかかり、思いきって手術を受けた。漸く快復したものの、大腸を切除したお陰でいま大抵の人とは多少違った生活を送っている。
 大小を問わず人一倍----いや、三倍も四倍も排便の回数が多いわけで、外出の折はどうしてもトイレの在処が気になるのだ。
 だが、昭和四十年頃から数十回もの来日を重ね、浅草、向島など下町を中心に東京の街をを縦横無尽に歩いてきたわたしは、そういった不自由をいちいち気にしてはいられない。そ代わり、出来るだけ気楽に散歩するようにしている。
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 きょうは大川に臨む墨田区役所の商工部に足を運び、地元の文芸関係の資料集めをした後、その足でぶらりと向島方面を回ってみることにした。もちろん、一階のお手洗いに寄せてもらってから。墨田区を二分する北十間川に沿って佐多稲子著『私の東京地図』ゆかりの小梅付近を探検枕橋、源森橋を通り過ぎ、そのまま業平橋から押上のほうへ。掘割に泊まっている屋形船などの風情に興じ、スナップを撮ったりしているうちに、さあ、催してきた!
 運よく、すぐ其処にあった「わんぱく天国」の公衆便所で休憩。
 ここは美濃部元都知事の頃に設置された数多い小公園の一つらしいが、わたしは数十年来、口では言えぬほどこれらの施設に大変お世話になっている者だ。
 勝手気侭な街歩きだから、ま、しようのないことだが、いつの間にか〈目的地〉の向島からだいぶはずれてしまい、終戦前の大空襲のとき奇跡的に焼け残った迷路の京島地区に辿り着いた。こぢんまりとした、とにかく道幅の狭いこの地区に潜り込むとすぐ迷子になってしまう。が、迷子になっても不自由しないようにまず橘銀座という商店街の小さなスーパーのトイレをちょっと借りておく。
 路地裏を当てもなく歩いていると、お腹が空いてきた。この近くに行きつけの喫茶店の、とびっきり旨いランチメニューを頂こう。
 コーヒーや紅茶の美味しい店なので、何杯となく飲んだのはいいが、もともと近いおしっこがさらに近くなり、さあ困った困った。
 だが、やはり前へ進むしかない。迷路の京島を抜け出し、明治通りを渡って、カッタンコットンと町工湯の多い八広町へ。暫くいくとホラ、また催してきた。幸い、小奇麗な小公園に出くわしたので、ここでちょっと一休み。美濃部さん、ありがとよ。
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 いよいよ東向島に突入。ここまで来て「墨東綺譚」の舞台でもあった玉ノ井いろは通りを見ずには帰れない。気が向くまま無数の路地を縫うようにしていると永井荷風ゆかりの啓運閣にぶつかり、様々の思いを込めてお参りしていく。
 いやあ、疲れた。東武線東向島駅のガード下をくぐり、江戸時代から月見の会、虫聞きの会などを誇る向島百花園に立ち寄って休もう。入口前の公衆便所は以前からお馴染みだが(園内にももちろんトイレあり)、放尿したあとの快感を味わいながらの庭の散歩は、なかなかオツなもの。ただ、鬱蒼とした緑地で蚊が多いので、要注意。
 桜橋を渡り、荷風の「すみだ川」などに出てくる今戸八幡、待乳山聖天と、縁結びに効き目がありそうなところでお参り(+アルファ)してからようやく金龍山浅草寺の境内に。
 観音様は数えきれないほどお参りしているが、ここは何回きても飽きないところ。空襲に焼けてしまったものの、戦後に建った鉄筋コンクリート造りの瓦葺きの屋根の曲線は、息を呑むほど美しい。
 何しろここはわたしの安堵の地----なんて感慨に耽っている間にまたイキタクナッタ。
 さあ、月並みではあるが、仲見世を通って帰ろう。ガラクタを売りまくる店、伝統を誇る老舗、ピンからキリまであるけれど、折角だから雷おこしでも買っていこうかな、なんて迷っているうちに----そうだ。雷門の陰にひそんでいる、よほど注意しないと見過してしまいそうな、恐らく東京一狭い公衆便所に寄らせてもらおう。
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 もうそろそろお開きにしよう。〆て十力所。どうも、お世話様。
 お土産を片手に、地下鉄の入り口に向かったところが、むー、また催してきちゃった!イヤ、失敬。どうもチョウのないことで。

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