笑うバロック展(228) おるたなルソン

かならず検索でヒットする「常連」。しかし「無縁」。
様々な番外事象は「笑う」では番外ではありません。
意見は三者三様ですが、Amazonのレビューはなかなか侮れません。はっきりしていますし、なかなか手厳しいですね。「役に立ちました」。

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Amazonレビュー
悶絶マン氏「堕天使交響曲第一章開幕」2005年2月
フランス出身、暗黒ゴシック界最強バンド(個人的に)の1stアルバム。ルシファー三部作の2ndや3rdと比べると、オーケストラサウンドとメロディの展開でやや面白みに欠けるが、キーボードの音を純粋に楽しむならこの作品がいいと思う。恐怖度は2nd、3rdよりは低く、コーラスも少なめ。アルバム全体では静寂が支配する印象さえある。アルバムの中では9曲目が一番のお気に入り。2nd、3rdが怖すぎて聞けない人はまずこの作品から慣れてみてはいかが?
緑川 とうせい氏「ダークで耽美な世界観」は、以下。
フランスのゴシックバンド、エレンドの1st。1994年作
女性ヴォーカルを含むトリオ編成で、グレゴリアンチャントから始まり、美しいシンセの重なりによるオーケストラルなサウンドに、男女ヴォーカルの歌声が乗る。随所に絶叫スクリームヴォイスも絡みつつ、あくまでしっとりとした非メタル的なゴシックを描いてゆく。ただ絶叫ヴォーカルに迫力がないのがちと惜しいか。次作以降に比べると、荘厳なスケール感の点ではまだ物足りないが、シンセを主体にした音作りの中に、ピアノやヴァイオリンによるクラシカルなテイストも含んでいて、ダークで耽美な世界観が味わえる。
舩曳将仁氏の解説。
ELENDが結成されたのは93年のフランス。ともにヴァイオリン、キーボードを操るフランス人のアレクサンドル・イスカンダルとオーストリア人のレナウト・チルナーが中心となったユニットとしてスタートする。女性ソプラノ歌手のイヴ・ガブリエル・シスキンドを加えた三人で、94年にデビュー作『LECONS DE TENEBRES』を発表。ミルトンの『失楽園』をテーマにした三部作(“OFFICIUM TENEBRARUM”)の一作目として発表された。そんなコンセプチュアルな姿勢もプログレ・ファンから評価されたし、(クラシック・ロック+ゴシック・ロック)×デス・ヴォイス=エレンドという、よくわからないけど「異なもの」感は絶大だった。

ネットとはすごいものだ、と思うのは、上のような「蓼食う虫」たちを検索しあてたときです。感心し、時に脱帽し、まれに平伏するほど。

ちなみに聴いてみましたが、バロック音楽の「ルソン・ド・テネブル」とは、全く関係ございません。そもそもこの「笑うバロック」自体、オタクにバロック音楽を楽しむ目的です。間違ってこのCDを買われて、クープランやシャルパンティエとは似ても似つかぬ、とクレームをつけられても、ユーモアを解さない無粋な人としか思いません。


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