二人で一つのヴァイオルを演奏するためのインヴェンション

ヒュームは、いくつかの作品が物語っているように、名うての悪戯好きでもあった。最も悪名高い作品は、《二人で一つのヴァイオルを演奏するためのインヴェンション An Invention for Two to Play upone one Viole 》である。この作品はタブラチュアで記譜されており、実演することは技術的に可能である。

ヒュームが生きた時代は、モンテベルディと重なります。イタリアなら「バロック」です。英語の歌を聴いていると、パーセルよりダウランドよりなのは間違いありません。

「Alas poore Men」の動画。リュート伴奏のように動いたかと思うとデュミニューション的に変化するガンバとシンプルな歌の組み合わせ。初期バロックかしら。いやいやバードのコンソートソングみたいにも聴こえるのでルネサンスかしら。いずれにしても、クレプスのオルガンとオブリガート楽器のための作品も好みなので、どちらかというと「偏愛」曲ですな。

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ヒュームのいうガンバ伴奏は動画向きかしら。インティメートな雰囲気はとても好いです。

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ヒュームの曲集には「タバコ」という歌が含まれており、弾き歌い2題。1994年5月のブルース・ベイルス。2014年頃のフランシスコ・マニャリッチはテナーでの検索結果が多いけれど、ヒュームにとどまらず、モーツァルトのオペラアリアをガンバ弾き歌いしたり、アルペジオーネでトスティも歌っています。いかにも「楽器の発見」の時代が過ぎ、2代目3代目と幼少時から身近に古楽がある世代も増え、地域の違いによる音楽様式の差異、時代区分の過渡的な音楽を柔軟な感性でとらえています。不自然さがなく、説得力の方が勝っています。

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ヒュームは、独奏ガンバの重要な作曲家として以前から録音はありましたが、声楽を含めてまとまった録音はまだ多くないみたい。

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