100分de「関心領域」感想を補足
NHKの「100分de名著」。2024年2月はローティの「偶然性・アイロニー・連帯」という本でした。
「関心領域」を想い出しつつ、気になるところをスクラップ。
わたしがもっとも気になったのは、戸田恵子の朗読セットがコーヒー店だったことです。サービスマンまで登場。「カフェの役割」を暗示させます。
「寛容の度合いを増大させる」ことが「クラブ⇒いつものお店」にはできそう。
言葉を使って命名することの恐ろしさの例。
ルワンダが事例でした。
「モヤモヤを言葉にすることが哲学に残された唯一の使命」なのに、「たかが言葉」が対立も。
「人権」という言葉すら、「人権」の中の「人」をどう規定するかによって、分断が生まれます。
わたしには、「本質+自他の線引き」がとても気になります。それに悩まされ、それで失敗してきましたので。
当事者にとって語るのがつらいことを、他社が語り表現する、代表的には小説などの創作物には有用性があります。賛否分かれたり、誤解も生じるかもしれませんが。
感情がついてこなければ理論は機能しない----。
ナボコフの「ロリータ」の中から床屋のシーンが引用されました。
そのとおり「バランスを取り続けるしかない」。
カフェやコーヒー店を営んでいても、モヤモヤはなくならず、誤解した言葉に悩まされ、一向に個人は尊重されず、あらぬ感情に振り回されて、大切な道理を見失い、本質に立ちかえろうとすると他者を遠ざけひきこもり----それでも「バランスを取り続けるしかない」。
「いくら努力してもどうにもならないことってやっぱあるけど、だからって別に終わりじゃないんだなって」
吉田秋生「海街ダイアリー」第3巻のすずちゃんの大人発言。2010年2月に書きとめていました。
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