笑うバロック展(405) 韓流アイドルミュージカル

日本人より恵まれた才能の人が多いような気がします。でも何か勘違いみたいな雰囲気もあって。例えば韓国映画、アン・ソンギ、ハン・ソッキュ、ソン・ガンホ----あたりははっきりと名前を記せるのですが。あえていえば「グエムル」あたりで飽きてしまいました。時代劇など見ていた時期もあるものの、香港の人たちのカンフー映画とか、台湾出身のアン・リーのような捨てられないクセみたいなものが韓国の人たちには弱いかな。ミュージカルの世界も日本で活躍している方も多いはず。上手だなあ、という歌手には韓国系の方が多いのは昔から。わたしは、「釜山港へ帰れ」より「黄色いシャツの男」が好みですが。そうか前述2曲の幅のような、多様な感性が乏しくなっている、ように思います。

クラシックの世界もどんどん活躍の場を広げています。でもなんだか蛮族扱いのような気がします。

2015年ころの韓国ミュージカル。

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『ファリネッリ』1717年、イタリアのナポリ。天性の美しい声を持つカルロ・ブロスキは“神”に導かれ、ファリネッリという名で、カウンターテナーとなる。兄リカルドと共に音楽の旅に出かけるが、天性の才能と努力により、イタリアから全ヨーロッパで注目を集めるカウンターテナーに。しかし、時間がたつにつれ、兄の音楽に疑いを感じるようになる。お互いに騙し合い、そして騙されるという冷徹なオペラの舞台と、全ての女性たちから愛されながらも、誰も愛することができなかった運命に葛藤するファリネッリ。彼は、自分が一番望んでいる人生を生きるために、最後の選択をしなければいけないのだが……。2014年創作ミュージカル優秀作品制作支援選定作、2015年創作ミュージカル優秀作品提供支援選定作。2015年1月初演。同年4月再演。

韓国の人たちはもっと自信をもってよいと思うのですが----。

どうもファリネリやカストラートが魅力的素材であることはかわらないようです。同じころロンドンで製作された映画の後日談的なお芝居「王様とファリネリ」。

ロンドン演劇通信のようなネット記事によると----。

この本を書いたクレア・ヴァン・カンパンは戯曲家というよりは音楽家だ。Royal college of Musicを出ており、シェイクスピアのグローブ座で音楽担当も。音楽関係の本もいくつか書いて、舞台の音楽も数多く担当しているので、この芝居の台本を書くに至ったという。戯曲としての完成度は無いけれど、シンプルで穏やかなストーリーにバロックのアリアがちりばめられていてとても美しい作品になっている。劇中ではファリネッリが歌うシーンになると、ファリネッリ役の役者の横に影のようにもう一人、カウンターテナーのシンガーが登場して歌う。
18世紀初めのスペイン王、フェリペ5世とヨーロッパ一の歌声で大スターだったカストラートのカルロ・ファリネッリのお話。国王は極度の躁鬱病にかかっており、王妃(2度目の)イザベラや宰相達を手こずらせている。主治医から精神の安定には音楽が良いのではと助言された王妃は、当時のヨーロッパ一の歌声で大人気だったカストラート、ファリネッリをスペイン宮廷に呼び寄せる。国王はファリネッリの歌声で病んだ心に安らぎを見いだし、ほどなく国王にとってファリネッリの存在そのものが必要不可欠な程になっていく。フランスの太陽王=ルイ14世の孫として生まれたフェリペ(フィリップ)はフランスのヨーロッパでの勢力拡大の為に王位継承者選びで困っていたスペインに新国王として即位することになる。スペイン語も話せないのに王になってしまった自分の運命を、フェリペは「自身で選んだ訳ではない」とファリネッリに話す。一方のファリネッリは10歳の時に父が死んだ後、家族を経済的困難から救うため、兄の取り決めによって去勢され、カストラートとして生計を立てるべく訓練される。この芝居は、権力と名声を手にしながらも、どちらも「自分で望んで選んだ人生ではなかった」という共通点を持つ二人の友情と、夫をあくまでも国王として献身的に支え続ける王妃の3人の結びつきが描かれる。

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余談ながら。

最近、タンソの李さんが、新婚時代に住んだマンションの隣人だとわかりました。芸名でした。やっぱりそうでした。楽器と音と顔----自分の記憶に自信をもつべきでしたな。わたしにとって、朝鮮半島の文化を代表するアイドルは、こうした人たちです。がんばってください。

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