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笑うバロック(667) ビーバー、ヴェストホフとヴァルターで「3『゛』」 [63候補]

「゛(だくてん)」は、----かつては「◌゙」のほかに点が3つ、4つのものや、丸を2つ書く記号も使われて----いたそうです。
ヴァルターをとりあげようと検索すると、「3大バイオリニスト・イン・17世紀ドイツ語圏」みたいにして、ビーバー、ヴェストホフと共に並びます。面倒なのは、「3B」でも「3W」でもなく、「B+2W」というわけ。

イメージの問題なのか、ビーバーより耳にやさしく聴こえます。妙技性より歌謡性に偏っているという印象です。ビーバーと違って「ミステリー」でも「ロザリー」でもない、スコルダトゥーラでもなさそう。ビーバーはなぜか聴く前に緊張を強いられる感じです。クリスマスの活人画を見るような印象。ヴァルターのある意味「奇想の系譜」のような「かっこう」「おんどりめんどり」はすこしリラックスできます。
この手の「奇想の系譜」はバロック全体を通して連綿と続いています。「かっこう」は多いと思います。なによりビーバーも物まねカタログがあります。

彼の人生と活動に関する既知の事実はすべて、1732 年にドイツ語で初めて出版された音楽事典、ヨハン・ゴットフリート・ヴァルター (JSバッハのいとこ) による 「Musikalischen Lexikon」 から得られます。
ヴァルターはエアフルトのヴィッテルダで生まれました。1670年から1674年の間、彼はフィレンツェ、メディチ家コジモ3世のオーケストラでバイオリニストを務めたと言われます。1674年からドレスデン宮廷のコンサートマスターを務めました。1680年に後援者が亡くなった後、彼はマインツ選帝侯のイタリア書記官となり、司祭に叙階されました。彼はマインツで亡くなりました。

ビーバーとヴェストホフと並んで、J. ワルターは、17世紀の最も重要なドイツのヴァイオリニストの一人です。 ダブルストップやアルペジオなどの超絶技巧に加えて、彼の作品には、特にオスティナートの変奏の扱いにおいて、豊富な形式的な工夫が見られます。


リリ・フリードマン盤とゲーベル盤
上のふたつも先駆的な録音だと思います。


昨今独演会が増えています。



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