(2018年11月)輸入CDのためのラメント「もう手に入らない黒真珠」

輸入CDの通販サイトのあるページです。

たしかにこのジャンルにおいては、稀有な作りのCDです。

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HARMONIC RECORDS
創業以来フランソワ=ドミニク・ジュイ氏がオーナー兼プロデューサーを務め、「幻の名レーベル」とも称される入手困難レーベルの代表格、フランスのハーモニック・レコーズ(HARMONIC RECORDS)は、流通しては止まるという歴史を繰り返してきたが、2016年6月、久々に新代理店が誕生。『お客様にお早めのご購入をお勧めいただければ幸いです。』とアナウンスされている。
お蔵入りだった録音が20年前後を経て新譜発売、CD-R製版ながら廃盤だったアイテムの十数年振りのご案内等々、多種多様に展開されているのは嬉しい所。
#CD-R 製版盤に関してのご注意:
CD-R 製版盤は、オーナーのジュイ氏自ら手焼きで1枚1枚マスターからオンデマンド製造するため、1か月に20枚~40枚程度しか製作出来ないとの事です。そのため、入荷までには半年以上かかる可能性がある旨アナウンスされており、キャンセルや御注文内容変更等はお受け出来ない物とさせて頂きます。予めご了承下さい。
ジェラール・レーヌの歴史的名唱
暗闇の朝課~F.クープラン:聖水曜日の3つのルソン・ド・テネーブル
グレゴリオ聖歌:わたしの神よ、あなたに逆らう者の手からわたしを逃れさせて下さい(アンティフォナ)(+) /主よ、御もとに身を寄せる(詩篇唱)(+) /わたしの神よ、あなたに逆らう者の手からわたしを逃れさせて下さい(アンティフォナの反復)(+)
フランソワ・クープラン(1668-1733):聖水曜日の第1のルソン(*)〔預言者エレミヤの哀歌ここに始まる/アレフ.なにゆえ、ひとりで座っているのか/ベート.夜もすがら泣き、頬に涙が流れる/ギメル.貧困と重い苦役の末に/ダレット.シオンに上る道が嘆く/ヘー.シオンの背きは甚だしかった/エルサレムよ、エルサレムよ、立ち帰れ〕
グレゴリオ聖歌:わたしは、飼いならされた子羊が屠り場に引かれていくように(聖水曜日の第1のレスポンソリウム)(+)
フランソワ・クープラン:聖水曜日の第2のルソン(*)〔ヴァヴ.栄光はことごとく乙女シオンを去り/ザイン.エルサレムは心に留める/ヘット.エルサレムは罪に罪を重ね/テット.衣の裾には汚れが付いている/エルサレムよ、エルサレムよ、立ち帰れ〕
グレゴリオ聖歌:あなたがたのうちの一人が、わたしを裏切ろうとしている(聖水曜日の第2のレスポンソリウム)(+)
フランソワ・クープラン:聖水曜日の第3のルソン(#/*)〔ユッド.宝物のすべてに敵は手を伸ばした/カフ.彼女の民は皆、パンを求めて呻く/ラメッド.道行く人よ、心して、目を留めよ/メム.主は高い所から火を送り/ヌン.背いた私の罪は御手に束ねられ/エルサレムよ、エルサレムよ、立ち帰れ〕
グレゴリオ聖歌:今夜、あなたがたは皆わたしにつまずく(聖水曜日の第3のレスポンソリウム)(+) /キリストはわたしたちのために僕の身となられた(ヴェルスス)(+)
アンサンブル・イル・セミナリオ・ムジカーレ[ジェラール・レーヌ(CT) スティーヴ・デュガルディン(CT;+/#) ジュゼプ・カブレ(Br;+)マルコム・ボズウェル(B;+)ブルーノ・コクセ(バス・ド・ヴィオロン;*)パスカル・モンテイエ(テオルボ;*) ジャン=シャルル・アブリゼル(Org;*)]
録音:1991年5月6日-8日、フォントヴロー修道院、フォントヴロー=ラベ、メーヌ=エ=ロワール県、フランス。
カトリックにおける復活祭前の聖週間(受難週)、水・木・金曜日の未明に行われる聖務(朝課)では、エレミヤの哀歌の読誦(ルソン)と応唱(レソポンソリウム)の進行に伴ってろうそくに灯された火が次々に消され、最後は教会堂内が暗闇となる。そこからこの聖務は「暗闇の読誦」(フランス語で「ルソン・ド・テネーブル」)と呼ばれるようになった。このCDはフランソワ・クープランの名曲「聖水曜日のルソン・ド・テネーブル」にグレゴリオ聖歌によるアンティフォナ・詩篇唱・レスポンソリウム・ヴェルススを組み合わせ、作曲当時のルソン・ド・テネーブルの再現を試みたもので、詩篇唱・第1のレスポンソリウム・第3のレスポンソリウム・ヴェルススには即興的な和声付けが施されている。
ジェラール・レーヌ率いるアンサンブル・イル・セミナリオ・ムジカーレによるこのCDは、フランソワ・クープランの名曲「聖水曜日のルソン・ド・テネーブル」の最高の名盤と評価され、『古楽CD100ガイド』(国書刊行会)でも第一推薦盤に選ばれている。空間に音をふわっと投げ漂わせるようなレーヌの歌唱。宗教的真摯さの極みにありながらどこか妖艶さを感じさせるその歌声。ときに拍節を消失させるかの如く自由かつ自然なレーヌのパフォーマンスに「呼吸」で合わせるジャン=シャルル・アブリゼルら共演者たち。静謐な教会堂の雰囲気を捉えた素晴らしい録音技術。これはひとつの奇跡と言えるかもしれない。 漆黒の外装ケース(プレスCD盤のみ)、ルソン・ド・テネーブルの進行がデザインされ、裏表紙にジョルジュ・ド・ラ・トゥール(1593-1652)の名画「悔悛するマグダラのマリア」を配置した美麗なブックレットと合わせて「クラシックCD史上の逸品」とも評されたこのアルバム。しかしながらハーモニック・レコーズの不安定な供給事情のため、いつしか「幻の名盤」「もう手に入らない黒真珠」等と呼ばれるようになってしまった。
#極少数のみ、プレス盤が国内に入荷しましたが、完売したため CD-R での供給となります。ご了承下さい。
*プレス盤仕様詳細(完売):プレス CD 盤、漆黒プラスティック・ケース、レーザー・プリンタ印刷ブックレット
* CD-R 盤仕様詳細: CD-R 盤、通常プラスティック・ケース、レーザー・プリンタ印刷ブックレット

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