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縮小する資本主義

縮小する資本主義社会

 産業の限界点は国内産業の縮小、人口の減少となって実体経済にも影響する。つまり大企業といわれてきていた製造協は国内では飽和状態を迎え、政財官が育て上げてきていた国内の支配層は、やがて徐々に衰退と解体期へと入らざるを得ない。

 当然、いまだ第二次産業の発達が不十分な国外市場を新たな活路としない限りは、企業は生き残ることはできない。資本主義が成熟期を超えて、衰退期へと入りつつあることを示唆していた。第三次産業は生産性の伴う分野ではない。第二次産業までを支えていく補完的な産業が、新たな生き残りをかけて見出した分野であり、資本主義そのものが、もはや最終段階を迎えているといえる。

 というのも、自国内が飽和状態になり、未発達な後進地域を国外市場を求めて開拓するとしても、やがて再びその市場も限界を迎えざるを得ない。つまり資本主義は成熟すると、次の段階は衰退せざるを得ない。近代国家は、この第二次産業が生み出した政治制度でもあった。

その基盤が失われつつあるということは、近代国家の解体も同時に起こりつつあるということになる。政治は財界と連動し、相互性で生き残って保護しあってきた。

それが今、私たちが日本の国の政治の腐敗を目の当たりにしている実態でもある。そこで新たな試みとしてのEUも、一国では限界を迎えている資本制国家が、相互協力して延命しようという模索だある。

ただ、私たちの考えでは、第二次産業が飽和点を迎え、その補完としての第三次産業が拡大するほどに、終焉は見えてきてしまうということだ。無意識の発達が資本主義を生み出し、意図的な計画性を排除した産業集中の流れが、サービス産業の市場を拡大して生き残ろうとしてきた。いずれは近代国家は終焉し、資本制社会そのものも終焉せざるを得ない。

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shimamuranobuo
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