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イラスト:アレスター・クロウリーとカバラ数秘術

カバラは紀元前、タロットカードは中世の頃
に出来た魔術ですが、原型はほぼ存在してい
ないようです。

現代に続いているカバラやタロットは、
20世紀に結成された新宗教「ゴールデンドーン」
が解釈した、汎用化された占いとしての魔術です。

カバラとは、錬金術の一種です。

一般説ではモーゼ時代から続く、
ユダヤ教の数秘術です。

数秘術を最初に使っていたのは、
哲学者(数学者)のピタゴラスです。

ピタゴラスより後の時代、後付けで書かれた
旧約聖書に秘密教義が様々に内在されていました。

それを神秘主義的に解釈した
神秘思想がカバラです。

ピタゴラスの密教は数字のマントラではなく
恐らく、図形(幾何学)の何かであろうと
思います。

三角形の定理は、どう考えても建築から
来たもので、そのルーツは石器文化です。

通常ではエジプトのピラミッド文明
がピタゴラス思想のルーツです。

ピタゴラス以前の、モーゼ時代でも
ルーツはピラミッドです。

モーゼはエジプトの神官だっという説も
あるから、建築や設計から秘術化された
のは間違いないと思います?

いずれ、謎なので省きます。

カバラの象意では、宇宙と人間を、10の
セフィロト(要素)と、セフィロト間を繋ぐ
22本のパスで曼荼羅化するとこの世の全ての
現象や原因が解明できます。

この図像(曼陀羅)を「生命の樹」といいます。

生命の樹によってこの世の謎が全て説明できます。

生命の樹は、ユダヤ教の聖書やピタゴラス
のオリジナルではありません。

薔薇十字団かもしれませんが、私はドーン臭いですね?

数千年前の考古学的価値の強い古文書が
そう安々残されている筈が無いです、
元を辿れば、誰かの加筆だらけになる筈です。

ドーンやクロウリーのカバラ思想では、数や
数字が宇宙の謎に関与していて、数秘術(数霊)
という秘法(カバラの奥義)が開発されました。

元祖がピタゴラスだから?魔術の物理学とも呼ばれます。

一般の数秘術(占い)では、1~9と、11、22の
2つの特殊な数字に、霊的な意味があると考え
られています(と、クロウリーらが説を考えた?)。

パチンコの777の他、悪魔の数字といわれる666
クロウリーやドーンのカバラでは特殊な意味があります。

パチンコは日本産ですが、777が
吉数字だというのはクロウリーです。

666の実際の元祖は分かりませんが、どうも
やはり、氏やドーンが創造した迷信では
ないかと思われます。(不明)

・・で、魔術結社ゴールデンドーンは、カバラを
魔術やタロットに組み込み、現代に続く占いのカバラ
秘法を体系化しました。

ドーンが関与しているかは分かりませんが、旧約聖書の
註解書「ゾーハル」が、数字マントラの方のカバラ思想
の元祖の書らしいです。

ゾーハルによると、神の世界とは7の数字
(数霊)で、世界終末時期には22文字の現代?
ヘブライ語が、3文字に変化します。

・・という予言ですが詳しく分りません。

続いてタロットです。

タロットの起源は諸説あって謎です。

神秘思想のエリファス・レヴィ氏の著作、
「高等魔術の教理と祭儀」で、大アルカナ
22枚を魔術の瞑想用具にしたのが、
魔術化の最初といわれます。

フリーメーソンという説もあります。

その後、近代で魔術結社ゴールデンドーンによって、
タロットが神秘学知識として盛んに研究されました。

上記のように、元のタロットは瞑想法
としての意味合いが強いようです。

これも恐らくゴールデンドーンの研究以来、
占い、瞑想、魔術儀式などに汎用化、細分化
したものと思われます。

ゴールデンドーン:メイザース

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ドーンの教義では、自作タロットの
製作が推奨されました。

ドーンは、オリジナル版のウェイト版
タロットと、トート版タロットを開発しました。

ウェイト版とライダー版タロットは、
ドーンに入信した神秘思想家で作家の
ウェイト氏(米国)が監修しました。

ウェイト氏は「黒魔術の書」なる
著作で魔術の奥義を解説しました。

魔術の技法から、小アルカナのソードやワンド等に、
ウェイト式の定義の解説が書かれました。

そのウェイトの考え方が現代に続く
ウェイトタロットの基本です。

氏の考え方で汎用化されたのは
カードだけではありません。

白魔術、黒魔術を善悪に分別したのも
(多分ですが)ウェイトらしいです。

その言葉を創造したのも
氏だったのかは分りません。

白黒は日本にも昔からある考え方
だから、白黒の二頂二択は他がルーツ
だと思います?

善悪の判断基準は、タロットや魔術定義の
教祖ことウェイトの指導で独断的に良し悪し
判別がされていたようです。

これが現在にまで続きます。

ゴールデンドーンは幹部同士の
内紛で、後に崩壊します。

ウェイト氏はゴールデンドーン崩壊(分裂)後、
自分の文書を焼却して、聖ゴールデンドーンを
新たに立ち上げました。

ウェイト版タロットの経緯はこんな感じです。

トートタロット(トートの書)はクロウリー氏が
晩年に製作、発売して大ヒットしました。

ドーンが定義したタロットを大別すると、占い
タロットと魔術(神秘学)タロット
に別かれます。

魔術タロットは、占い(予言)、瞑想、
カバラ、儀式などに使用されます。

現在市販されているカードは、魔術系
タロットの系譜が大部分です。

魔術タロットには、マルセイユ版、ウェイト版、
トート版(クロウリー版)、ゴールデンドーン版
の4種類があります。

種類の源流には諸説ありますが、現代に通じる
定義は、やっぱりゴールデンドーンだと思います。

経歴不明だが、ドーン崩壊後にロバート・ウォン氏
とイスラエル・リガルディ氏という人物が、旧
ドーンのカバラタロットを後に復刻しました。

ドーンのカバラタロットはチベット密教を
融合させました。

チベット密教の曼荼羅をヒントに、
「生命の樹」の図と瞑想法が出来たんです。

生命の樹そのものは薔薇十字団が元祖かもしれません?

チベットカバラは、クロウリー氏の影響を
受けたリガティ氏が体系化しました。

クロウリー氏が著作した「777の書」なる魔術書では、
1~32までの数秘術をカバラに対応させました。

数字の7は、カバラ数秘術では完全を意味します。

ラッキーの777には、クロウリーと
カバラのルーツがあるというわけです。

クロウリー氏は、カバラだけではなく易の八卦や、
ヒンドゥー教の秘法など様々魔術に組み込んで
オリジナルの魔術を作りましたした。


カバラだけではなく、八○書店の難しい本なども、
恐らく元を辿れば、新宗教の系譜があると思います。

ドーンで一躍有名になった
クロウリー氏の経歴はこんな感じです。

アレスター・クローリー

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AD1895年、オーストリアの企業家、カール・
ケルナー氏が東方聖堂(テンプル)騎士団なる
新宗教(秘密結社)をドイツで設立しました
(という伝説)。

ちなみにテンプル騎士団とは何の関係もありません。

後にフリーメーソンの信者達が入団、
位階制度を騎士団に導入しました。

性秘術にランクやステップアップを
儲けたということでしょうか?

どっかで聞いたシステム。

ケルナー氏は、インドで何らかの商売か
旅行をした時、インド人にタントラ仏教
伝道されて霊的開眼しました。

後には、ヒトラーも仏教で覚醒してます。

開眼したケルナーは、タントラの奥義である
性魔術を団の秘密教義にしました。

AD1912年、秘密結社「銀の星」主催者の、
クロウリー氏が二股をかけて入団しました。

クロウリーもタントラや
性魔術で開眼し、発展させました。

騎士団英国支部長(エリア本部長)に昇格
したクロウリー氏は、米国支部創設で拠点
を異動しました。

異動先の米国でも性魔術を展開しました。

しかし、支部長のクロウリーが下品だった
ため?派閥で幹部や弟子が分裂しました。

*英米系親派、ドイツ系アンチ派閥。

*恐らくクロウリーが全裸になった
 のが、反感を買った原因と思われる。

クロウリー死後は、米国のクロウリー派
の弟子が、氏のイズムを断続しました。

弟子達は、カリフェイト制東方聖堂騎士団
(O・T・O)なる制度を整えました。

この制度によって、米国の騎士団がカルフォル
ニア州の(税金対策)慈善法人、非課税宗教法人
として認められました。

団は後に、世界中に支部を持つ
巨大組織にまで発展しました。

クロウリー氏の著作で有名なのが法の書です。

法の書は宗派や教義ではありませんが、
氏の思想が書かれています。

クロウリー氏の実家は、英国のキリスト教
(プロテスタント)家庭でしたが、親父が
厳しかったせいで、神秘思想に傾倒しました。

ケンブリッジ大学時代、神秘思想家らで結成された
魔術結社「ゴールデンドーン」に入会しました。

ドーンの経歴はこんな感じです。

1887年頃、英国で英国薔薇十字協会なる
薔薇十字団の復刻団体が立ち上がりました。

この時期は最初の新宗教ムーブメント時代です。

エホバの証人など、それこそ色々な結社が
世界中で結成されていました。

薔薇十字団の復刻や亜流は、当時以前
からの流行で、様々な結社が出ては消えました。

英国薔薇十字協会はその系譜の一つで、
ゴールデンドーンの前身でした。

会には位階があり、位階制度は
フリーメーソンやイルミナティ
特徴的なシステムでした。

協会の最高位階、ウェスコット氏と、
幹部?のウッドマン博士、神秘思想家
メイザース氏の3人は会を離れ、新たに
秘密結社ゴールデン・ドーンを立ち上げました。

ドーンは、カバラの「生命の樹」から、
11の位階で構成しました。

かつカバラ思想で魔術の
システム化を目指しました。

ドーンのメンバーには、作家やノーベル
文学賞受賞者などの高名な人文系著名人が
幾人か入会しました。

著名人が入信するのは、当時からの流行でした。

これらの会員達の秘密儀式として、
悪徳の浄化をしました。

フリーメーソンを彷彿させる、結社だけの
秘密の歩き方や、非言語的なサイン、
メンバーの握手方法などが伝授されました。

「彷彿させる」というのは、ドーンと
フリーメーソンとの関係が不明だからです。

階層が高い人物には、階級章が授与されました。

ドーンは一時期隆盛しましたが、主力のメイザース氏が
内部システムを独裁したせいで、10数年で内部分裂して
その後に崩壊しました。

ドーンのカバラ思想は、中世の薔薇十字会の伝承に
よるものですが、薔薇十字会の存在は伝説にしかすぎ
ないので、文献は恐らく正確ではないと思います。

魔術やカバラは、それ以後の錬金術師や神秘
思想家の文献から来たものですが、どれがどう
とは言えないと思います。

ドーンはそれら断片をまとめて、恐らく、
更にオリジナル的な部分が多く含まれている
ように思えます。

あくまで想像です、詳しくは分りません笑。

続きですが、クロウリーもほどなく内部分裂問題
に巻き込まれ、ドーンを捨て自身は放浪の旅に出ました。

氏は世界一周の放浪修行に出て、東洋で性魔術
(クンダリーニ・ヨーガ)を体得しました。

エジプト修行の時、守護天使「エイウス」が、
氏の嫁ローズに憑依しました。

ローズが天使エイウスの御神託を膨大に
授かり、「法の書(テレマ哲学)」なる
思想の著が完成しました。

書によると「人類に見えている(感じている)
神々は全てまやかし(幻覚)」
であるとしてます。

従来の神を幻覚であると悟った氏は、新しく
感じた、「ラー・ホール・クイト」なる、大い
なる存在(何らかの意識)を崇拝しました。

その後1920年、イタリアにテレマ僧院なる
新宗教を立ち上げました。

僧院の修行では、麻薬(という噂)と
性魔術(タントラ)を繰り返しました。

「宇宙を1として、全ての男女は惑星である」
という発想から、フリーセックスを奨励しました。
(という噂)

しかし何かの教義実践中に弟子が死亡して、
それが原因で、イタリアから国外追放されました。

それ以後、氏には黒魔術師の悪評が立ちました。

その悪評が現代にまで続いているというわけです。

母国の英国では入国拒否されました。

ブランドも暴落しました。

氏は、仕方なく再度世界を放浪して修行を続けました。

氏の晩年は、貧乏とシ○ブ中で生涯を終えました。

クロウリーには個人活動も多く、業績も様々残しました。

ヒマラヤのK2登頂に成功して、
登山業界に名前を残しました。

オリジナルタロットの発売も
大ヒットしました。

ヨーガなど、オリエント(仏教)世界の秘儀を、
キリスト教の西洋に融合させたのも氏の功績でした。

氏の晩年や死後には、ワールドクラスの
芸能著名人が信者やシンパになりました。

ざっとあげると、ミュージシャンが多く、
オジー・オズボーンズ、ビートルズ、デビット・
ボウイ、ジミー・ペイジ
などの大物が、彼の
功績を称えました。

ビートルズは主題歌やアルバムの表紙に取り上げました。


ジョレノンやデビッドボウイなどの東洋観にも
大きな影響を与えました??

(ミスター・クロウリー及び、サージェント・
ペパーズ・ロンリーハート・クラブ・バンドなど)

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クロウリーはビートルズの後ろ

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