鬱陶しい

 覚悟、覚悟さえあれば時間なんて超越してしまうことがわかった。もともと彼女とは好きという感情をなくす覚悟、いつか離れるであろう覚悟をしていたから、関係が拗れ、傷つけあっても全く感傷に浸る時間なんて消え去り、彼女との時間も、今までの数々の失恋を引きずって精神を病んでいた過去の時間も消え去って。私は私で居て、私を推進させる時間のみに充てられる。

 ただその強さなのかわかんないけれど、感傷に浸れた失恋を大切にできていた感性の損失を口惜しく思うふしもあるが、そもそも彼女とは恋愛関係に至らなかったから、そもそも失恋ではなかったのだろう。ただ彼女には死ぬまで感謝と幸せであれという祈りは尽きないだろうが。

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