マガジンのカバー画像

現場のための教育関連記事まとめ

55
学校や学生教育をテーマにした記事についてまとめたマガジンです。元学習塾塾長が、学校教師・塾講師の立場で考えた記事が主になります。現状と理想のギャップの認識と改善策などを書いていき…
運営しているクリエイター

2022年2月の記事一覧

【勉強方法】勉強時間の長さだけが良い結果につながる訳では無い、という例。

私が個別授業で担当していた、小学六年生女子のSさん。 授業をし始めた頃の状況としては、 学力が低いわけでは無いですが(偏差値50弱)、 学校以外では、とにかく勉強をしない。 また、完全に親主導での中学受験だったので、 ========== ◇何で、学校以外で勉強しなくちゃいけないの。 ◇何で、わざわざ首都圏の中学校に進学しなくちゃいけないの。 ========== と考え、口にも出すくらい、勉強に対しての意欲がほぼゼロの生徒でした。 ー-- 前担当者は「何とか問題

アニメやマンガは、子供に学習内容の興味を持たせる第一歩になることも。

既述しておりますように、現在、私は某塾の授業のお手伝いをしておりまして、主に、社会と国語・数学・英語を担当しております。 先日、その塾内で偏差値50程度のクラスにおいて、中学生歴史の授業を行いました。 この偏差値レベルですと、歴史の出来事について、「用語は覚えられても、実際の内容はいまいち理解していない」という塾生が多いです。 しかし、その中で、「イギリス・フランス・ドイツ・ロシア」等にやけに詳しい女子塾生がいまして、まあ、それだけならあまり気にならなかったのですが、さ

中学生の教育格差問題

Kさん「私の●●中学、今、学校の授業で需要と供給やってるよ」私「……は?」 ー-- 上記は、昨日、ある塾の社会公民の授業を手伝ったときの一コマです。 公立高校受験まで一か月を切っている段階で、「需要と供給(需要曲線)」を行っていると聞いて絶望しました。 私の授業では、残り期間で教科書範囲を全部終了し、入試まで「塾で作成した、入試形式の対策問題を進める」という状況ですし、ほとんどの塾や学校でも同じような状況です。 しかし、上記の●●中では、教科書の残りは数十ページあると