九月

放課後のような顔で目覚めると
世界は授業中だった
わたしはひとり
窓を見つめ
中か
外か
わからない場所でゆれている
夏の抜け殻を
硝子に写していた
長く
気づいていたわたしを抜けて
うまれた影が
空を知りたがっていた
降り積もる
からだを
浴びながら
その先を
知りたがっていた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?