寝ちがえる

さびしさを夢見ました
寝ちがえたせいか
めざめたのはわたしではなく
あなたで
光が影をいじめるから
みんな箱を愛してしまうのだ
なんてつぶやいていました
どちらかといえば挑んでいるまなざしで
ふわふわのカルテばかり食べている
お医者さまのつむじはロールケーキ
フォークを持つより希望のほうが軽い
みたいな顔していました
存在してないほうへ飛び立った青春も
すっかり年老いて
照れ笑いで
まだバカンスの途中なの
とかささめいているし
恥じらいのない運命は
じっと見つめてくるし
非常階段はひっそり成長して
もう歩けそうにないし
なんだか似たり寄ったりなあなただなあ
なんて思いながら
アラームが鳴るのです

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