あしたのきのう

長いだけのことばを分度器のように当て続けてきみは世界をはかっている
それでわかるのは一日の退屈の角度くらいのものじゃないか
晴れたのは間違いでした
天気予報できのうを謝られたみたいな気持ちで
きみはきみのかたちに裏切られてきたんだろう
ぜんぶ細胞だなんて信じられない
それぞれに命なんか持っちゃって
わたしを絶対に除け者にしたくない神さまだから
有限と無限があるとか決めてしまう
その二つはおなじもので
相反してなんかいないという
愛に反してばかりのわたしは何もかも信じたくない
そなえつけの魂が
どこにそなわっているのかもわからない
死語が死語にならないのは
だれも死んだ後のことを知らないからとか語ってみる
すべてがジョークで一期一会の永劫回帰
わたしにはなんと
忘れるきのうが残されて、いた

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