鼓動

なきぐせのついた髪を切り
ねこぐせのついた背を伸ばす
交代で足湯に浸かるように夢を待ち
夜となにかを交換して
眠りをもらう
失ったあとでは気づけないけれど
空白へは歩いてゆける
そうだったと言いたくて
おぼえに限りをつけました
ふしぎを何度もさわりたい
ひえて
あたため
とびはねたい
一瞬の別れを
たえまなく繰り返して
どこまでを
わたしと呼ぶのか
どうしたら
あなたと呼べるのか
からだのなかで
そとをさがす
鼓動
しりたがっている

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