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マジックした後のお土産(変なカード編)

今回もお読みいただきありがとうございます
レストランマジック研究所 小林洋介です。

僕自身は、カードマジックを演じる際に
面倒なのでサインをしてもらう事もあまりありません。
(その時間で、相手の集中力が切れてしまうから、というのがメインですが)
なので、カードの消耗という事にかけては、非常にゆっくりで
それほど頻繁にデックを取り換えることはありません。

でも、サインカードがいいお土産になることは重々承知しております。
そして、そういったお土産になるものを残した方が
相手の記憶に引っかかりますので、何かの際に呼んでもらえるかも
という事にもつながります。

ですので、営業ベタなマジシャンという事になるのですが
単純に、奇妙なものをその場に残していく、という事をしてみたい
と思う事がありまして。
(某先輩マジシャンのトリックを見て、心を動かされた、というのが事実です)

今までそういった事を考えてトリックを見てこなかったので
ちょっと自分の頭を整理してみようかと、思った次第です。

ガイ・ホリングワースのリフォーメーションなど、演技は面白く見て
楽しみますが、自分でやるか?となるとぴんと来なかったのです。
でも
「それを演じることそのものが目的」
という理由があるなら、そりゃ別になります。

だって、サインしたカードでいったん4つに破ったのに
それが戻ったのなら、かなり興味深いアイテムになりますよね?

こうなると、がぜん切って復活なんて現象に
フォーカスが向きます。
まあ、その分手間がかかったり、練習量が必要だったりしますが。

なので、その手のものに何があったか、ちょっと頭の中の整理する
ためにも、書き出してみます。
切って復活は、沢山あるので、ちょっと除外なのですが
ふと思いつくのは、マシュービッチのTNRとか
ヘインシュタインのヘインシュタインドリームとか
まあ、どっちにしても、準備は大変です(笑)。

ただ、その手間のかかる準備をしたとしても
奇妙なものが残るのは、それをしても十分な効果がある
という事の裏返しでもあるかと思うんですけどね。

と、いう事で、1つ目はOCLでしょうか。

輪の形にしたカードがリンクする、というのもいくつもあります。
ただ、このトリックはリンクしたまま、その場に置いていける
というのが利点です。

もちろん、その分準備は面倒ですが、慣れてくれば結構早くできるのでは?
で、何枚も作っておいて、演じていけばいいわけですし。
ギミック化したカードの取り扱いは、想像以上に簡便な状態になります。
恐らく、考案者自身ホントに現場でやりたくって試行錯誤をした感じが
おススメできる点でもあります。

ギミックが面倒だからこそ、やっている人が少ないわけで
なので、演じる価値があるってことです。

もう少しシンプルなものとしてミランダのRejoinedですね。

メカニカルなものを作るイメージの強いミランダですが
実はこういった、指先のテクニックをそれなりに使うトリックも
出しております。

カードを2つに切る、そしてミスメイドな状態に復活させる
というシンプルな現象です。
実際には、色々と手続きがありますが、サイン付きのこんな奇妙な
カードが手元に残るのは、インパクトがあると思います。

何せ、この状態ですからね

コレ、出た当初はあまり売れなかった商品だと思います。
で、やっぱり演じている人が少ないわけです。
なので、手を出してもいいものではないでしょうかね?

ちなみに、消耗品なので、リフィルがあるのですが
多分ミランダ自身へオーダーしないといけないのかもしれません。

何か、同じようなコンセプトのものに、ショーンファーカーの
名刺の復活があったと思うのですが、あれは自作する必要があり
Photoshopとかいじれないと、結構大変なので、それはそれで
ハードルは高いと思います。

さてもう1つ、これはすっかり忘れていたのですが
ダローのHyper-Bent-Elationですね

確か、4Fでも見たと思うのですが
非常に巧妙な手順を行い、パズルがマジックになっています。

ベースになっている?のは、パズルチックな紙の造形物なわけです。
そこへダローならではの演出が加わり、異常なカードが2つ出来上がります。

さらに、やっぱダローは凄いな、と思うのは
答えに行きつかせないため、自身の名刺をカードにホチ留めしてしまうというなかなかハードな事をしてしまう部分です。

ハサミとホチキスを持ち運ぶことは面倒なのですが
相手に名刺を渡しつつ、そして変なお土産も置いていけます。

恐らく普通のマニアが見たら(僕もそうなのですが)
「よくあのパズルをマジックにしたな」
程度に思うだけなのですが、今さらながらに
このトリックを1つの作品として出してきているダローの自信の
意味が分かった感じです。

実はダローはディーラーとして非常にすごい人なのですが
(ダローがやったら面白い!というトリックが多数ありますし、商品としてのトリックというのもあると思います)
これは、現実に一般のお客さんの前で演じてきたトリックだと思うんですよね。

ちなみに、このトリックをベースにして
マジシャンのはやふみ氏がトリックを考案しておりますので
そちらも手にしてみると面白いと思います。

こちらも実に特殊なカードが商品となっていますが
市販されているものを使う事も可能なので
まあ、リフィルを心配する必要はないんですよね。

ダローの所でもリフィルが出てないのですが、コレ
マーフィーが権利買ってるんじゃないですかね??
そうすれば、どこかのタイミングで最近の黒い封筒タイプの
商品になるでしょうし、そうなればリフィルもタップリ
な感じになると思いますし。

さて、お客様へのお土産を考えている方。
演技の最後に奇妙なことが起こっているアイテムが
手元に残る、というのも面白いと思いますので
これらのトリックを参考にしてみてはいかがでしょう??

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