【連載小説】#02 売上げが高まる効果的な広告「レスポンス広告」は、どのように誕生したか。
「明日ですか? 急ですね」
「善は急げだよ、阪尾君」
「まあ、そうっすかね」
次の日、私は水本さんの会社へ向かった。
蒸し暑い日は続いていた。いつ来ても歴史を感じざるを得ないビルの受付で、しばらく間、水本さんを待っていた。
「阪尾さん!」
後ろから不意に声を掛けられた。
竹川さんだった。
「阪尾さん、今回のお仕事はありがとうございました! かなりのレスポンス数で、クライアントも大喜びですよ。これも阪尾さんのおかげです」
竹川さんも水本さん同様興奮していた。