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コロナ時代の島旅のカタチ

奄美大島リゾートワーク部の加藤です。

シルバーウィークと呼ばれる秋の大型連休、みなさんはいかがお過ごしだったでしょうか?

ニュースなどを見る限り、観光や夏にできなかった帰省のために出かけた人も多かったようで、実際奄美大島にも今年最大ではないかと思われる規模の観光客のみなさんが押し寄せていました。
※ゴールデンウィークは緊急事態宣言真っ盛り、夏休みも自粛ムードが強かったため…。

いよいよ東京もGoToトラベルキャンペーンの適用対象になろうというこのごろ、心優しい方からはときどき「島に旅行に行って大丈夫なの?」とお問い合わせをいただきます。

というわけで今回は、島に暮らしている目線から実際のところどうなのか、ざっくりご紹介します(といってもおもいっきり個人の主観ですが)。

観光には来てほしいが、コロナは怖い。その狭間で

見出しで結論を言っちゃっていますが、まあそうだよねと、これくらい別に島にいなくても分かるよと思いますよね(笑)。

もう少し現実的な話をすると、高齢者が多い、かつ医療設備に限りがあるという島の特性上、警戒心は都会のみなさんより基本的に高いです。

たとえば奄美群島の1つ、与論島でクラスター感染が起こった際には地元紙のトップは日々増える感染者数の情報でしばらくジャックされていたのですが…

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そうすると(決して物理的に近いわけではないはずなのですが)奄美大島でも警戒レベルが一段・二段と上がる。といった具合です。

与論島は奄美大島よりさらに小さく、医療資源もさらに乏しいので、都会の人から見ると「たった数十人」の感染者でも、島にとっては命取りになるという背景もあったりします。

くわえて、集落などではもちろん、島自体が狭いので、一旦感染者が出たり、(たとえば自分のお店が)クラスター発生源となってしまうと、すぐにどこの誰か特定されてしまう…という島ならではの特性も警戒心が高くなる要因です。。

少し話が逸れましたが、島の人達の警戒レベルはおおよそ高め。特に高齢者が多い場所、都心部から離れた集落などはなお高い。という点を分かっていただけると良いかなと思います。

なので、体調の悪い方や島外から来島して2週間以内の方の入場を制限している飲食店は少なくないですし、一部の集落によっては観光客の立ち入りを制限している場所もあったりします。
※奄美大島よりさらに規模が小さい離島はなお警戒心が高い傾向にあると思っっていただけると良いと思います。

一部の品のない観光客が、マスクもつけずに商店などに集団で入ってきて、距離を取ろうとする店員をバカにする、などというケースも聞こえてきますが、島の人たちは島ならではの事情で慎重になっているので、それも分からない人には絶対来て欲しくない、というのが正直なところです。

一方で、自粛ムードの影響、島への主なアクセス方法である飛行機が減便されているなど、来島する観光客数減少もやむを得ない状況の影響を大きく受けている観光業や飲食業で生計を立てている人も多いのもまた島の実情。

世界自然遺産の登録に向けてむしろ受け入れ拡大をどうするか、とか、新しい観光客向けの事業を始めようか、と考えていたところから突然のコロナ禍でダメージを受けているケースも見受けられます。

したがって、来島する方は覚悟を決めて、社会貢献だと思って観光や飲食店にジャンジャンお金を落としていってください。冗談のようですが結構本気です。いや、本気です。

奄美大島で、新しい島旅をお楽しみください

基本的には島の人たちは、来島する観光客を温かく迎えたい気持ちを持っています。感染症対策と経済を両立する必要があることも理解しています。

来て欲しくないわけではなく、ただただ離島の医療体制の脆弱さと高齢化が進んだ環境が、コロナへの恐怖と警戒心をかき立てているのです。本当に。切実に。

ですので、その点をぜひご理解いただいたうえで、新しい旅のエチケットに十分ご留意いただき、コロナ時代の島旅を楽しんでいただければと思います。あ、お金は落としていってくださいね!←しつこい

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