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東日本大震災から10年

東日本大震災から10年

東日本大震災から10年が経ちました。
被害に遭われた方々に改めてご冥福をお祈り申し上げます。

一瞬で、多くの人の生活を大きく変えることになってしまった、大きな出来事。
考えても考えても終わりがある問題ではありません。

被災地には、何度か足を運んでいますが、感じていることを何点か書かせて頂きます。

風評被害

風評被害という観点から考えますと、人々に一度ついてしまったイメージを変える事はなかなか簡単な事ではないと感じています。

気仙沼のサンマやカツオ
陸前高田市など三陸産のホタテ、カキ、アワビ、ワカメなど
福島県産や宮城県産の水産物

どこの水産物かを目にして、想像してしまうイメージってあるんだと思います。

他の地域でとれた水産物と同じものであっても、スーパーで買い物するときに、値段が同じなら、今でも避けてしまう人がいると思います。

消えない風評被害。
震災からは10年が経ちます。

昨年、水産加工業者の人にお話をお聞きする機会がありました。

・当時の売り上げに戻ることは難しい
・震災から何年経っても風評被害がある
・太平洋や海面の気温が年々上昇しているため、魚の獲れる量も年々減っている

誰かが悪いというわけではないと思いますが、
人々についたイメージというのは、簡単になくなるものではなく、
今もなお水産加工業者をはじめ、あらゆる人が今でも被害にあわれていると思うと、やるせ無い気持ちになります。

しかし、水産加工業者は、スーパーだけに卸しているわけではなく、全国のコンビニ、ファミリーレストラン、回転寿司チェーン、全国のお寿司屋さん、日本の至る所で、福島県、宮城県産の食品は届けられています。

コンビニで買ったおにぎりの、ツナ、いくら、サーモンが、どこの海で獲れた魚かを考える人は、あまりいないのではないでしょうか。

実際には福島県、宮城県産の食品を多くの人が当たり前に食べてると思いますが、スーパーなどで、文字を目にしてしまうと、色々な想像をしてしまい、避けてしまうのだと思います。

人々についたイメージというのは、簡単になくなるものではないと、改めて感じるばかりです。

防波堤

海外沿いでは今もなお防波堤が作られています。
10年経った今でも完成してない場所は多くあります。

早く完成して欲しいと、全国の多くの人は願ってくれているのかもしれません。
ただ、現地の人にお話をお聞きすると、多くの人が、海が見えなくなるのが少し残念だと言います。

9.7メートル

高い防波堤を立てる事で、海岸沿いであっても、海が全く見えなくなります。
安全になっていく一方で、当たり前のように海が見えていた場所から、ただ高くそびえた壁のような防波堤が、見えるだけになっていきます。

元の生活を元どおりに戻して欲しいと願うことは、そもそも少し間違っていたと、改めて理想と現実の問題を突きつけられた思いがしました。

※ この投稿の写真は、震災から9年経った2020年時に撮影した宮城県の海岸沿いの防波堤です。

前を向いて生きていく

人が前を向いて生きていくには、ときには誰かの支えであったり支援が必要な時もあると考えています。
タイミングやきっかけも大切です。

人は全員が強く生きれるわけではありません。

震災被害に遭われた方に直接大きな事ができるわけではありませんが、

私たちのできることで、一人でも多くの人の役に立ちたい。

その気持ちを強く持ち、これからも活動してまいります。

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