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『ユア・フォルマ 電索官エチカと機械仕掛けの相棒』感想&ネタバレ考察まとめ

『ユア・フォルマ 電子犯罪捜査局』感想&まとめ


改題
『ユア・フォルマ 電索官エチカと機械仕掛けの相棒』


菊石まれほ

(参考)

第二五回電撃小説大賞三次まで進む

菊石まれほ『星たちは舟底から、』
菊石まれほ『蓮根の魔女』
菊石まれほ『ホタルイカの遺言』



【世界観】
 縫い糸(ユア・フォルマ)に人間の記憶すべてが保管される世界。
 その世界には、機憶を辿って、知覚犯罪事件を解決する電索という組織があった。


(ユア・フォルマ)
スマートスレッド型デバイス
医療目的→情報端末へ


世界的IT企業「リグシティ」が
広告を付けた事で安価になり普及



【個性的なキャラクター】
エチカ・ヒエダ役/花澤香菜

相棒壊しの世界最年少電索官
機械が嫌いなのに
壊れない相棒の機械と組まされる


ハロルド・ルークラフト役/小野賢章

ヒト型ロボット〈アミクス〉の電索補助官



【事件】
吹雪の幻覚
世界を襲う凶悪電子犯罪




【目次】
序 章 吹雪
第一章 機械仕掛けの相棒
第二章 散らばったままのキャンディ
第三章 記憶と機憶、その軛
第四章 証明は、痛みと共に
終 章 雪融け



【内容】
 縫い糸に人間の記憶すべてが保管される。
 そんな世界で、〈機憶〉にダイブし、重大事件解決の手がかりを探るのが、電索官エチカ・ヒエダの仕事。
 
 エチカは天才ゆえにパートナーを犠牲にする。
 そんな彼女は、金髪碧眼のヒト型ロボット〈アミクス〉のハロルドと組まされる。
 知覚犯罪事件の真相……過去のトラウマから「機械」を毛嫌いするエチカと、それを意にも介さず距離を詰めまくるハロルドの関係性。

 ヒューマンドラマと事件推理を楽しめる第27回電撃文庫大賞の大賞作品




【設定】
 まず、リアリティーが凄い。
 実は、記憶に侵入する作品は多い。しかし、本作は病気の治療で埋め込まれた機械を、捜査に転用するという歴史的背景がある。

 また、それに伴って電子犯罪捜査局のような組織が用意され、その最年少捜査官を主人公にしている。
 女性主人公という点も新しい。

 また、その主人公は相棒を壊すのだが、それに対して、壊れない(直せる)相棒を宛がう。

 その二人の心の距離を描きながらも、凶悪な犯罪に立ち向かう過程に引き込まれる。





【文章】
 大人っぽい文章だが、読みやすい。
 その理由は、言葉選びが上手い。独特な用語から、日常的な喩えまで表現豊か。

 先進的な世界観に合ったワードセンス。相棒との会話の内容。その会話に至るキャラの思考と行動がマッチしている。

 よく練られた世界観を読者に分かりやすく提示しながらも、難解な事件に二人で挑む様子が手に取るように書かれている。



【注目ポイント】
エチカとハロルドの関係性

事件の黒幕


(公式のサイト)
▼試し読み
https://t.co/VhrtlFIhbe

特設サイト https://dengekibunko.jp/special/yourf...​

▼『ユア・フォルマ』公式Twitter https://twitter.com/yourforma


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