都市養蜂をはじめて5年ほどになります。
最初は近所の農家さんのご自宅のお屋敷の緑豊かなお庭を間借りして一家族の蜜蜂と暮らしはじめて、今では5群の西洋蜜蜂の家族と共に暮らしています。時々気まぐれでニホンミツバチも入居したりします(ニホンミツバチは気まぐれな性格なので気がつくと飛び去ってしまいますが)。
興味を持ったきっかけは『アナスタシア』という本でした。ロシア発の『アナスタシア』シリーズは日本でも何巻も出ていますが、この本の中でアナスタシアが頻繁にミツバチの重要性を語っていることに気づきました。例えば1巻目の一節だけでもこんな感じです。
かつてお仕事をご一緒させて頂いた『22を超えてゆけ』という本でおなじみの辻麻里子さんによると「ミツバチは宇宙の偉大な建築家」なのだそうです。宇宙の奥深いところまでいくと、ミツバチの羽音のようなうなり音が聞こえてくると言っていたのを思い出します。
ミツバチの巣は「六角形」ですね。平面的にみると確かにその通りですが、立体的にみると巣は六角柱が合わさっている構造をしていて、巣房の奥の屋根状の形は、マラルディの角度と呼ばれる109.5度で接合しています。この角度は正四面体の各頂点と重心を結ぶ立体角で、神聖幾何学において頻繁に登場する角度でもあります(正四面体・菱形十二面体)。平面においては正六角形が最密充填する図形ですが、立体においては菱形十二面体となります。
平面における数字は60度(六角形)ですが、立体における数字は109.5度(菱形十二面体、あるいは、正四面体の中心角)とも言えそうですね。
ミツバチはまた、優れた癒やし手でもあるようです。その羽音は心地よく、時間さえあれば日がな一日巣箱のそばにいたくなってしまうほどですが、ドイツでは巣箱の上に寝そべって治療をする方法が実際に行われていることを、最近知りました。
実体験からいっても、この方法は心地が良さそうです。
それと最近「養蜂家は数ある職業の中で最も長寿である」という話も聞いたのですが、乱舞するミツバチの羽音が生み出す「共鳴場」が身体と心のバランスを整えているということを、こちらのブログの記事で知りました。
基音・倍音・共鳴場の法則なんですね。
ミツバチは本当に奥深いです。
ミツバチの群れをみていると、まるでこの群れ全体がひとつの生き物のように感じられます。それはまるで超個体としての生命体。人間もこんな風に個でありながら全であるような立体的な生命体に進化できれば良いのですが。
そしれにしても、毎日ミツバチと一緒に暮らしていると何故か元気になります。そして不思議と周りの人が笑顔になっていきます。これからもずっとこの可愛いミツバチたちといっしょに暮らしていけたらなと思っています。