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年間売上69億の株式会社日本大学事業部?日本大学出身の私も知らなかった事業内容とは

こんにちは!しおみんです。

社長の出身大学・学生数・卒業者数トップなど、諸々で有名な日本大学。
最近というか・・・、いろいろありましたが実は私も卒業生でして、
会社の方とふと出身校の話になったり、
どこに行っても日本大学出身の方が多く、
さすがマンモス校だなと改めて思いましたね。

そんな日本大学出身の私も知らなかった、
株式会社日本大学事業部さんについて今日は調査していきたいと思います。

株式会社日本大学事業部・会社概要・売上高

株式会社日本大学事業部は、
日本大学の全額出資で設立、経営を行っている会社で、
文理学部の近く、桜上水駅を最寄りに本社を構えています。

「母校の日大人の強い“絆”による“夢の共有”の実現へ」
経営理念とし、大学とそこで学ぶ学生、教職員、校友(卒業生)が幸せな社会を作るべく、日本大学理事長である田中英壽氏が第12代理事長に就任した翌々年の平成22年1月7日に設立し、現在では資本金は5,000万円、従業員数は34名となっています。
代表取締役務には出村克宣氏が就任し、役員には日本大学学長の大塚吉兵衛氏、財務・財務一元化推進担当を務める井出達夫氏、管財・日本大学事業部連携推進担当を務める大里裕之氏など、日本大学の常務理事が名を連ねており、2017年には年間売上が約69億と急成長をとげている会社です。

日本大学事業部の売上高推移について
日本大学事業部の売上高は、2017年は69億円、2018年は約80億円、2019年は約90億円と、その売上高成長率は平均して約13%の高い成長性を示しており、右肩上がりで業績が伸びていました。しかし、2020年は新型コロナウィルス感染症による影響もあり、売上高は約65億円前後と、前年比でマイナス約30%の大幅な減少となっています。


事業活動の目的・他大学との違いとは

日本大学事業部は、事業活動を通し、
収益の寄付・還元をすることで「新たな収入源の確保」し、
コスト削減を支援することによる「財政基盤の確立に寄与」することを
目的に活動をしています。

実際に日大以外にも子会社を経営している私立大学はいくつもあり、
例えば、早稲田大学は「早稲田大学プロパティマネジメント」という不動産管理をメイン業務とした子会社を経営していたり、
明治大学は「明大サポート」という損害保険代理業や生命保険代理業などを行う子会社、慶應義塾大学は「慶應学術事業会」という子会社を経営しております。
少子化が進む中、各大学それぞれ新たな収入源を確保するためさまざまな取り組みをしていることがわかりますね。

しかし、日本大学事業部は他の大学が20~30億前後の売上で推移しているのに対し、2017年の年間売上約69億と大きな差をつけております。
何故こんなにも大きな差が生まれているのでしょうか。
ただ年間69億も売り上げましたというだけでは、以前に理事長である田中英壽氏などの黒い噂もあったため何か怪しい事業をしているのではないだろうかとも思ってしまうのですが、実際に事業を調べるとそんなことはないようです。
以下、株式会社日本大学事業部の事業内容について調査しましたので書いていきたいと思います。

株式会社日本大学事業部・8つの事業内容

日本大学事業部では以下8つの事業を展開しています。

保険代理店事業
日本大学の学生・教職員向けの保険を展開。
例)学生向け
「日本大学学生生徒等総合保証制度」
「海外旅行・海外留学保険」「自動車保険」等。
教職員向け
「海外旅行・留学保険」「自動車保険」
「火災保険」「医療保険」等。
こちらはインターネットからの契約もできるようになっているようです。
インターネット完結型保険として、スマホ保険、国内旅行・1DAYレジャー保険、火災や台風などの災害による建物や家財の損害に備える火災保険、タバコを吸わない人だけのおトクなネットがん保険など、利便性と安全性を兼ね備えた保険を取り揃えています。
・教育・研究支援事業
オリジナル教材の企画・政策・販売などをおこない、さらなる教育や研究の活性化へ向け支援。
・学生生活支援事業
自動販売機の設置や管理、ゼミサークル合宿の案内など、充実した学生生活を過ごすためのサービス提供。
・キャンパス環境管理事業
保安警備・清掃業務、食堂・購買部(コンビニ)の運営など、施設運営・維持のコスト削減に寄与。
・人財サービス事業
一般及び特定労働者派遣や、業務支援により業務の効率・合理化に寄与。
・不動産関連事業
不動産全般に関する支援。
・イベントプロデュース事業
イベントを成功させるためのノウハウを提供。
・大学オリジナルグッズ企画・販売
2020年12月より、日本大学事業部は、日本大学のオリジナル商品の企画・販売を開始。その第一弾として、オリジナルエコバッグの販売を始めています。
さらに、2021年5月からオリジナルグッズを販売するためのECサイトを開設し、オリジナルグッズの販売に注力しています。
グッズには銀座コージーコーナーとコラボしたスイーツボックスや、オーストリアの高級グラスの名門ブランド・リーデル社製の日大オリジナルロゴ入りグラスなど、高級感のある商品がラインナップされています。

基本的には日本大学に関係する部分を支援しており、
HPを確認するとサービス詳細の内容がグレーアウトしている部分もあるようなので、おそらくコロナの影響もあり新事業の立ち上げや事業内容の改変をおこなっているのかも知れません。
現時点で日大事業部が手掛けている事業は7種類、さらに細かく分類すると70項目にも及び、他の大学に比べ、手広くさまざまなことを行っているのがわかります。
HP:http://www.nihon-u.com/business/

日本大学事業部奨学金について

また、事業だけではなく、
学生のための奨学金制度支援もおこなっているようです。

"「株式会社日本大学事業部からの収益を還元する目的として、学部及び短期大学部に在学中の学生を対象として、経済的支援を必要とし、学業成績及び人物が優良な者に給付します。」”
参照:https://www.nihon-u.ac.jp/campuslife/expenses/scholarship/detail/?anchor152

募集要項についても簡単に記載したいと思います。
https://www.chs.nihon-u.ac.jp/student/2020-08-05/20059/
※この奨学金は今年度(令和2年)のもので既に募集は終了しております。来年度はまた変わってくると思いますのであくまで参考程度にご覧いただけますと幸いです。

奨学生は、文理学部に在学中の学生(外国人留学生は除く)で、
次の条件を備えているものとする。
① 経済的理由により学費の支弁が困難であること。
父母(家の主たる家計支持者)の収入・所得金額を合算した金額が
(1)給与所得者の場合600万円以下
(2)給与所得以外の者の場合350万円以下であること。
② 学業成績が優秀で人物が優れていること。
2年生以上はGPAが2.0以上であり最低修業年限で卒業できる単位を保有して
いること。1年生は高等学校の評定平均値が3.0以上であること。
③ 外国人留学生でないこと。
④ 日本大学特待生でないこと。
⑤ 文理学部奨学生でないこと。
⑥ 文理学部後援会奨学生でないこと。
⑦ 文理学部校友会奨学生でないこと。
⑧ 「国の修学支援新制度」に採用されていないこと。
また、「国の修学支援新制度」又は「国の修学支援新制度(家計急変)」に採用された場合は、本奨学生の対象とならない。
⑨ 使途が授業料であること。

このように制限はあるものの、多くの学生に学んでもらうために
支援までしっかりおこなっているということがわかります。

気になる役員報酬は?

いくら日本大学のための会社とはいえ、
役員の方々もしっかりお給与はいただいていると考えられます。
実際、年間69億円以上もの売上を出している日本大学事業部役員の報酬はいくらなのでしょうか?

その額、役員報酬1人あたり年間100万円。
日本大学事業部の規定によればこの額だそうで、
年間100万円の場合、月給にすれば8万円程とかなり少額となります。

もし本当に役員報酬がこの額なのであれば、
日本大学事業部が大学運営のかなり大きな支えになっているのではないでしょうか。

まとめ

学生時代は特にそうですが、日本大学含め、私立大学が子会社を持ち経営をおこなっているとは全く知りませんでした。
こうして記事を書いてみると、他の大学に比べ、子会社の事業規模の差が大きくあり、これだけ収益をあげていることにも納得しています。

ただ事実として起きてしまったタックル問題によって洗い出された改善点は、今後の活動により挽回していくしかないと思いますので、
経営理念にもあるように、在学生や教職員、校友の幸せのためにも、
今後の日本大学、日本大学事業部の飛躍に期待をしていきたいと思います。


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