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カラー写真の衝撃,ソールライターを追う

写真に興味を持ち始めたのは今の会社に入社したての頃。

当時ブログ用の撮影を毎日しており、モデル役とカメラマン役に分かれて撮影を行っていましたが、私がモデル役には不向きという事でカメラマンに任命されたのがはじまり。

肩幅が広すぎるのと映えないという理由でしょう笑

良くも悪くもその任命がなければカメラに興味すら持っていなかったかもしれない。

そこからどう撮影すれば良い写真が撮れるかを我流で考える日々。
シャッタースピードや絞りといった基本的な言葉もわからない素人でしたが(今も素人に変わりはないですが)お店には幸いにも沢山の写真集が置いてありました。

フランスを代表する写真家”アンリカルティエブレッソン”や”ロベールドアノー”、"キャパ"などの写真がずらっと。

中でもフランスの街並みを映すスナップショットに惹かれ、ドアノーの写真展を見に芸森へ。
カラー写真が主流の現在において、モノクロの世界に感動して自分でも写真集を買い漁ることになっていくのでした。

BONJOUR MONSIEUR LE CORBUSIER / Robert Doisneau

お店で扱っている商品が古いヨーロッパの洋服がベースなので、何か調べ物をする際は、決まって古い写真からヒントを得ます。
12年前ほどに、ボスからコルビジェが着ているレザージャケットの事を教えていただきました。
ソレもこの写真集でしたね。

仕事も相まり見る写真は基本的に古いモノクロ写真ばかり。

マグナムフォト信者になるのはすぐでした笑
モノクロ写真にどっぷり浸かっていた私ですが、度肝を抜かれる写真に出逢います。

Saul Leiter 

83歳にして世界から注目を浴びた”ソールライター”だ。

1950年代に画家になる事を目指しニューヨークに出てくるが、ファッション写真家として有名に。80年代でスタジオを閉鎖しそれ以降は街のスタップ撮影をしていたそうです。

ですが、2006年に大きな話題を呼ぶことになります。
ドイツのシュタイデル社が出版したソールライターの作品集”Early Color”で再び注目を集めます。
1940年代から60年代にかけてカラーポジフィルムで撮られた作品がそこには掲載されているのです。

美しい色彩と大胆な構図は写真と一言では表現できない何があります。

アートと写真が融合したような作品。
人を写しているようでそうではないというか…一枚の写真で一枚の絵を表現しているような。

ポップアートに似た感覚もあるような…ウォーホルとの親交に繋がってくるのか…はたまた画家的な目線で捉えた写真なのか…
これからソールライターについてさらにほっていくことになりそうだ。

若き日のアンディウォーホルを撮影したソールライターの作品(1952年)

ソールライターは、自らを売り込むタイプではなかったそうで、性格もシャイだったのではないかと言われています。
作品を見ていると、窓越しや隙間からの撮影だったり後ろ姿だったりと。

彼のシャイだったかもしれないという話は物凄く共感できる。
私も撮影する際は、あまり人に気付かれないように瞬時に撮影する事を心がけている。

なんせシャイだから苦笑


雨の日に窓越しから撮影した一枚。











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