吉祥寺

【2019/11/16の1曲】吉祥寺/ストレイテナー(2019)



高校時代や学生時代の記憶を思い起こさせる曲というのは誰もが持っているだろう。自分だったらケツメイシの「夏の思い出」とSOUL'd OUTの「Dream Drive」は14歳、スネオヘアーの「headphone music」は15歳を思い出させてくれる曲だ。

ただし逆のパターン、リアルタイムに聴いていなかった曲から自分の歴史の一時代を思い出す、というのは関してはあまりなかった。他の人はどうなのだろう。

表題曲である「吉祥寺」は何を隠そう、自分が大学時代を過ごした街だ。5年通っていたので、たくさんの思い出がある。だが、それらの記憶と並行して聴いていた曲はなかった。そのため前述したような「大学時代を思い出させる曲」というのは存在しなかった。

しかし、今年リリースされたストレイテナーのこの曲を聴いたとき、この街で過ごした思い出が凝縮されて脳内再生された。1つの楽曲がここまで自分の思い出を呼び起こさせるなんて記憶している限り人生で初めてのことなので、とても心に響くものがあった。

これは人との別れと思い出をテーマにした曲だと思う。ただ不思議にも、自分がこの街で経験した寂しい記憶は想起させられなかった。

それよりも感じたのは「この街で色々経験したな」と。そして、「もうあの日々には戻れないんだなぁ」ということだ。当たり前なのだが、それを良い意味で突きつけてくれたといえば良いだろうか。

成蹊大学で学生時代を過ごした人は、絶対に聞いてほしい。この4分半の間に、心に刺さる部分が絶対あるはず。



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