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小説|瑠璃色の瞳2

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瑠璃色の瞳の続編 ーー大切な人と結ぶ、忘れてはいけない約束の物語ーー
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記事一覧

小説|瑠璃色の瞳2(7)

「ーーーーテヌートさん」 芽依の屋敷。城の兵士達は帰ってしまったのか、門番は今、テヌート…

紫織零桜☆
3か月前
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小説|瑠璃色の瞳2(6)

市民の避難が一通り落ち着き、皆が聖宮に戻った後、芽依は竜樹と別れ、城へ向かった。 靄が消…

紫織零桜☆
3か月前
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小説|瑠璃色の瞳2(5)

(……ーーーーおいで) …………声が、する。頭の中に反響する静かな声。 呼んでいる。……だ…

紫織零桜☆
3か月前

小説|瑠璃色の瞳2(4)

朝のお祈りが終わり、休む間もなく芽依は聖宮の入り口近くにある少し広めの療養所へと入る。 …

紫織零桜☆
3か月前

小説|瑠璃色の瞳2(3)

王城の内部にある兵士の訓練場。 複数の兵士が見守る中、キィンと剣同士がぶつかる。 「………

紫織零桜☆
4か月前

小説|瑠璃色の瞳2(2)

ぴたん、ぴたんと天井から水滴が落ちる音だけが静寂で支配された部屋に微かに響く。 穢れを祓…

紫織零桜☆
4か月前

小説|瑠璃色の瞳2(1)

ーーーー人は、信じた者に裏切られた時。大事な人を殺された時。 絶望と共に深い悲しみや憎しみに襲われる。 不条理な世の中で、他人を恨む事は簡単だ。 簡単だから、哀しいのだ。 「…………大切な者など、作るからそうなる」 何処かの建物の中。そこに胡座をかき、後ろの床に手を着いて天井を見上げる影が呟く。 無条件に信じるから、裏切られる。それでも人間は、大切な者を作り続ける。 どんなに時が流れても、変わらず、永遠に。 その感情を利用する者がいるとも知らないで。 「…………恨み……