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猫会議

 セイばあちゃんに、町の獣医に連れて行ってもらえるよう、3日前からご飯を食べずぐったりしているふりをしていた。案の定、私の具合を心配したセイばあちゃんは、妹のみっちゃんに電話し私を町の獣医に連れていくことにした。体調が戻るまで一週間ほどみっちゃん家にお世話になることに。その間に、ボス猫のトラちゃんと連絡をとり「猫会議」を開く段取りはついた。トラちゃんとはどんな関係かなんて、野暮な質問はしないでね。猫には猫なりの大人の事情があるのよ。みんなも大人になれば解るわ。
 みっちゃんがぐっすり眠った真夜中、私は籠をすり抜け猫会議に出かけたの。トラちゃんが段取りしてくれてたので、思ったより多くの猫たちが集まてくれた。ほんと、トラちゃんには感謝だわ。トラちゃんの紹介が終わり、私はステージから猫たちに呼びかけた。
「猫たちと人が、自由に楽しく暮らせる集落を作りたい。半農半X的な暮らし、静かな場所で自分らしい生活をしたい、ポツンと一軒家に憧れているエトセトラ。そんな飼い主がいる猫たちは、ぜひ大谷集落に遊びに来たくなるよう飼い主に働きかけてください。決して後悔はさせません」
最後は、割れんばかりの拍手で私の言葉は聞こえなかったわ。トラちゃんなんてもう、涙目でうるうると私を見つめているし!!
こうして、たくさんの猫たちが私の想いを知り、私の集落に必要な人たちを探し始めてくれた。そして真っ先にお願いした、人間で宅建業を営みながら限界集落で暮らしたい”ハナ”が大谷集落にやって来た。
 

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ちー
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