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【ジャンクギター遊び】'71YAMAHA FG-110 赤ラベル

晴れた日曜日、銘店のラーメンを食べに行こうと奈良へ向かう途中、ふと立ち寄った某リサイクルショップ。ジャンクコーナーを散歩してたらこんなのが。

現代アートに包まれ凄まじい姿ですが、この特徴的なボディシェイプはもしやとホールを覗き込むと、

来たよ赤ラベル、しかもこれ、赤ラベル唯一のサイドとバックがメイプル(合板)のFG-110やん。

震える手でハンガーから下ろして値札を見たら、

市価の1/10以下のびっくり価格、しかもネックもボディもコンディションは悪くない、気に入らないのは時代考証的に全く不似合な落書きだけ。

コレはもう買うしかないでしょ!?

あーあ、買っちゃった。

ひとまず目的のラーメン屋さんで身体と心を満たしつつ、どうするかを考えます。

まぁ、これだけ食べたら幸せな気分。帰宅後ウキウキと手を付け始めます。

まずは全体の埃と手垢を掃除します。このままじゃ触る気も起きません。

弦を外したらウェスで汚れを拭き取ります。

もう恐ろしい事になってます。ばっちっちです。
次にペイントマーカーで描かれた落書きをラッカー薄め液を染み込ませたウェスでひたすらに擦り落としていきます。

色の付いてるサイドとバックは目立ちませんが、トップはマーカー跡が日焼け跡として残り、消えません。コレ消すには一度塗装を剥いで日焼け層を削り落とす必要がありそうです。

面倒になっちゃったので、もうこのまま一度面を出してしまいます。ランダムアクションサンダにスポンジバフを付け仕上げ用コンパウンドで面を整えます。

あとは指板とフレットを掃除したら、ブリッジサドルを若干削って弦高を整え、ペグの軸と歯に潤滑剤(軸は乾性、ギヤはウレア系グリス)を与え、回転に当たりを付けてから弦を張り替えます。

遠目に見れば綺麗かな、自室で弾く分には充分です。
そして肝心の音と演奏性ですが、
このモデルは音が兎に角キラキラしてて気持ちいい。ピックで弾くと爆音で鳴る一方、指弾きすると透き通った音がピーンと伸びて心地よい。

何より、既に50年以上経過した廉価モデルがほぼ調整なし、掃除だけでこれだけの音を出すのが凄まじい。
同時期のYAMAKIも持っていますが、YAMAKIのあやうさと比べると、こちらは工業製品としての安定性を有している感じを受けます。音はどちらも好きなので、ほんとこの頃の廉価モデルは侮れません。

確かにこのモデルのファンがいるのも頷けます。いい買い物したぁ!

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