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【ジャンクギター遊び】鈴木ギターNo.302 ① (入手と分解)

先日の記事であげたネタ、クラギ改造したいなぁと書いたその日のうちに一本ギターがやってたんです。コレはもう天啓!?いえ、欲が暴走しただけですね。

ペグ折れジャンク品
1962-1965製造、定価¥3,500-

このギター、某フリマアプリで入手したんですが、

タイトルがなぁ

晩の引き取りでよく見もせず受け取ったものの、家に帰って明るい所で見たらサイドとバックは合板だったってオチ。安物買いの何とやら、ちゃんと確認せず取引したぼくが悪いんですが、あまり気持ちいい話じゃないですね。

出鼻をくじかれたスタートとなりましたが軽く調べてみると、コレって鈴木版ダイナミックギターなんですね。ネックは鉄で強化され、鉄弦が張れる構造になっているらしい。ブリッジもネジで固定されていて強いテンション対応になってる。

構造を把握する為にまずは軽く分解していきましょう。と言ってもネジ外せるのはペグとブリッジだけです。

鉄強化ネックとは!?

次にネックに手を加えるために指板を剥がします。トラスロッド入れてリシェイプする為には必要な作業。

最初にフレットを抜き、次にアイロンを準備。指板を温めて指板とネックシャフト、ボディの間の接着剤を軟化させます。そこへパレットナイフを差し込んで接着層を剥離させて指板を剥がしていきます。

フレット抜いてスッキリ
濡らしたウエスごとアイロンで暖める
なんか汚い鉄の棒が

指板は剥がれましたがここで更に残念な知らせ。

ベニヤやん

鉄芯の右側に層間剥離が起きて表層が一層剥がれ、水平方向の木目が見えます。つまりトップも合板だったという悲しい事実、これには意気消沈です。

そんな悲しみを乗り越えるべくネックへと手を伸ばします。トラスロッド代わりに入ってたネック強化用の鉄の棒ですが、こじったら簡単に抜けてきました。正体は鉄の角パイプ。

ほじったら出てきた
汚い鉄の棒
断面□10の角パイプ

錆だらけの鉄パイプを触った手ですが、汚れも洗わず惰性で作業していきます。次はブリッジ、ここで層間剥離したらもうトップは作り直しかなぁ、そうでなくてももう作り直しかなぁと思いつつ、作業を進めます。

このギターの塗装が非常に熱に弱い事が先の作業で分かったのでブリッジを木で挟みつつヒートガンで加熱し、パレットナイフを差し込んでいきます。

かなりのアッチッチ
焦げてるのは塗装デス
ぺろん

こんな時に限って割と綺麗に取れちゃう。なんだかなぁ。軽くサンディングしてブリッジ載せてみたらこんな感じに。

コレ00-28じゃね!?

なんてことでしょう。もう12Fジョイントの00-28確定ですね。少し機嫌が戻ってきました。

次にバックを剥いで行きましょう。初めにバインディングを剥いで、またアイロンとパレットナイフの出番です。

カッターを境目に入れてぺろーん
アイロン掛けて温めて
取れたけど裂けまくり
ベニヤ欠けて終了

3プライのラワンベニヤなバック材、熱加えたらそれだけで層間剥離しちゃってもう手に負えません。接着が強固に残る本体側よりも先にベニヤがめくれちゃう。コレは潔くバックは単板化確定です。

ところでこのギター、バックを剥いで中を見たらそこには驚きの光景が拡がっていました。

一見マトモに見えますが
材選定と誤差に注目
ブリッジプレート傾いてない?
凄いエンドブロックと妙な隙間
ネックブロックのこの意図は何!?
なぜブレースにだけ密着

コレはちょっと理解を超えています。ブレースは兎も角、ネックブロックやその周辺は一切信用出来ない作り(に見える)。

どこまでやり直すか、ネックも抜くか迷いはじめました。コレはエライもん引いてしまった感じ。納得いくとこまで手を入れたら一本創る事になってしまいそうなので頭を抱えてしまいました。

コレは続編がいつになることか。ほんまえらいこっちゃですよ。

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