良かったよ、細かいセリフとかは覚えてないけど

今日、「銀河鉄道の父」を見に行った。祖母が見に行きたいというので付き合う形で。
結果的には非常に感動した。もうめっちゃ泣いたし、妹のトシがなくなるシーンでは号泣と言っていいレベルだった。でも流石に声とか出せないので嗚咽としか言えない状態でずっと耐えていた。賢治の優しさとか真面目さとか頑固さとかが、菅田将暉の演技を通して自分の感受性を超えてダイレクトに脳に届いてくるような感じだった。

個人的に一番良かったシーンは賢治が高校を辞めると言い出したシーンだった。感動的って訳じゃないんだけど、あそこでこの映画を見る目が変わったというか。深夜に会計事務をしているお父さんの所に賢治がやってきて、話があると言って高校を辞めようと思っている事、更に実家を継ぐ気がない事を話す。お父さんはそれにブチ切れ怒鳴る。そこで賢治はものすごい形相と迫力で「僕には何もできない! 何もできない!!」と何度も狂ったように繰り返す、というシーンだ。

ここの演技には賢治が感じたであろうものすごい絶望が表現されていたと自分は感じた。自分の無力さとか、この世界の理不尽さとか、そういうものに対するマイナス感情が振り切れてる様に見えた。具体的な原因は分からないけど、その前に海外文学にはまったり、商いに手を出してみたり、現在進行形で宗教にはまってたり、いろんなものに手を出してるんですよね。でもそのどれもが自分の求めている答えになるとは根底では全然信じられなくて、どうしようもない苦しさだけが残って叫び散らすしかなかった。そう読み取れて、これはすごい映画だなと思った。

他にも、これは最近自分が考えている事なんだけども。他人のために、そして自分の幸せのために、子供を作る、育てる以外で何ができるだろうって考えるんだよね。それでその答えの一つというか、唯一の答えが創作なんじゃないかと、今は考えている。
そう思ってるから”結核で倒れたトシに物語を作ってくる”っていうシーンが特別に感動的に見えた。

まあしかし、いくらなんでも物語的すぎる所はあるかもしれない。いくら子供の頃にね、中学ぐらいか?お兄ちゃんの物語が読みたいっていう話はあったにしろさ。妹が結核でぶっ倒れたってなった時にさ。物語書かなきゃってなるのすごくないですか?とりあえず行こうってなるじゃん。普通は。そこで一刻も早く会いに行ってやるとかじゃなくて。物語書かなきゃってなる。なるのかな?本当に? とは思うがいいシーンだから良しとした。

後は宮沢賢治の見方がちょっと変わった。意外と興味が移り変わりやすい人だったんだなって思った。そこまでこうストイックっていうわけでもないというか、どっちかっていうと何かにハマって一気にのめりこんで、また飽きての繰り返し、みたいな。かなり共感できるタイプの人でした。

いやー、こんなもんかな。映画の感想は。実は最初、タイトルに書いた祖母の感想について話そうと思ってたんだけど、結構どうでもよくなってきちゃった。まあ軽く書いておくと、映画の最中ばあちゃんも泣いてたから、鑑賞後すぐにどうだった? って聞いてみたらこう言われてびっくりしちゃった。ってだけ。まあ冷静に考えれば超高齢ですから仕方ないよね。

創作、していこうと思います。今後。
いつか誰かを救えるような、誰かの心に届くような物を書けるように~~~~~~~~~~~~~~~~~~~うお~~~~~~~~~~~~~~~~27歳~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~だぞ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~うんちぶりぶり敬具


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