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カレーは、仏教だ‼️ その3

さて、インドでの、ざっくりとした食事情に続きまして(笑)、

いよいよ、何故自分が、「カレーは仏教だ‼️」と感じたかに触れていきたいと思います。

「仏教」と聞いて、皆さんは、どんなイメージをされるでしょうか?。

座禅? 修行? 精進料理?

色々浮かんでくるかと思いますが、

仏教、つまり「仏様の教え」という事で、全てはお釈迦さまから始まっています。

およそ2500年前に、インドに実在されたお釈迦さまの教えが、中国や韓国を経由して、日本に伝わったのは、日本書紀によると、飛鳥時代、552年という説と538年という説があるそうですが、

日本に伝わった仏様の教えは、その教義の違いから、各宗派に分かれ、今の日本には、13種類の宗派に分かれています。

〔天台宗、真言宗、浄土宗、浄土真宗、曹洞宗、臨済宗、律宗、日蓮宗、法相宗、黄檗宗、時宗、華厳宗、融通念仏宗〕

鎌倉時代には、飢饉疫癘、大地震などの天変地異が起こり(飢饉はないにしても、今と似てますね)、その頃には、お念仏を唱え、この世では救われないから、あの世で阿弥陀様に救ってもらおうと、念仏信仰が盛んでした。

鎌倉時代には、その当時新しい宗派が起こり、これまでの貴族のものであった仏教が、次第に民間に溶け込んで、苦しい時代を生き抜く智慧や力となっていった時代でした。

沢山の優れた僧侶により、人々の心が救われていき、それが今の世の中にも受け継がれているのですが、

そこで、二十歳の時に出家した自分が、現在の日本や、世界のあり方を見た時に、

また、これまでのお寺や僧侶のあり方を見た時に、

多くの違和感を感じていました。

各宗派に分かれていることで、皆、自分の宗派が素晴らしいと思い、その教えをひろめたいと考えるのも無理はないと思いますが、

鎌倉時代と違って、今はその場にいながら世界の出来事がわかる時代、

ましてや、様々な宗教や価値観に触れる事で、ドンドン意識を新しく書き換えていくことが求められている。

その中にあって、例えば、
「うちは〇〇宗だから、この教えでなければ、救われないから❗️」なんて言ったところで、初めから話し合いにもならなくなってしまいます。

お釈迦さまが、私たちに伝えて下さったことの一つが、

「こだわりから離れると、楽になれるよ」

ということでした。

お釈迦さまの教えが元になってはいても、「この教えでなければダメだ❗️」という思いから離れなさい、と仰るお釈迦さまの教えに、お坊さんが背いていては、話にならない。

また、各宗派に分かれてはいますが、元を辿ればお釈迦さまの教えである事に間違いはありません。

お釈迦さまが、自分たちにどんな事を伝えて下さっているか、

ものすごく簡単にまとめると、

✨✨✨「おたがいさま」ですよ✨✨✨

という事なのです。

わかりやすく言えば、

「みんな違って、みんないい」   (by相田みつをさん)

ということなのです。

世界平和を願うべきときに、「うちの宗派でなければ救われないから‼️」と主張して、本当に平和になるのか?

そんな思いを持ちながら、出家はしたものの、葛藤もあった中で、

機が熟し、小さなお寺を立ち上げ、さて、皆さんに喜んで頂くために、何をしようか考えた時、

料理を作る事が好きな自分が出来ることとして、

また、仏教と言えば、精進料理と思う方もいると思い、それならば、野菜だけでカレーを作ったらどうなるか、ということから、
『坊主カレー」を作る事にしたのでした。

そして、カレーを月2回作り続けているうちに、
ちょっとこの野菜は、カレーには向かないかな?と思うものでも、煮込んでいるうちに、そして日本独自のカレールーを溶かし込む事で、

全てが丸く、カレーになるのでした。

一つ一つの野菜の個性、苦味や香りの強さなどの個性が、カレールーと共に煮込むと、
本当に見事に調和して、カレーとして完成するのでした。

どの野菜も自分を主張せず、渾然一体となってカレーライスという形になるのを見てきた結果感じた事、これこそが、

「カレーは仏教だ‼️」

という事でした。

仏教の基本的な考え方である、「おたがいさま」と、

クセの強いもの同士を丸くまとめてしまうカレーの力が、

自分の中で、重なったのでした。

これが、全3回にわたり、お伝えしたかった「カレーは仏教」であるということです。

ちなみに、月に2回、11日と28日に決めているのは、

9月11日が、母の命日にあたり、母がいなければ、自分はこの世に生まれることがなかったので、母に対する感謝の気持ちと、東日本大震災で亡くなられた多くの魂に対する御供養の気持ちを向けたいという思い、

また、4月28日は、私が所属する、宗祖日蓮聖人が初めて『南無妙法蓮華経』とお唱えになった日なので、

日蓮聖人が、南無妙法蓮華経とお唱えしなければ、自分も出家していない事になるので、日蓮聖人に対しての感謝の気持ちを向ける事、

そして、この小さなお寺に来て下さって、ご先祖さまに気持ちを向けて下さった方々に対して、自分が出来る感謝の気持ちを向けさせて頂く、ということから、

「坊主カレー」を作り始め、今に至ります。

3回にわたり、引っ張りました(笑)。

以上、「カレーは、仏教だ‼️」。
終わります。



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