性癖を貫くって難しいよねって話

今週、noteを執筆すると言って、怠惰な日々を過ごしました。恋歌です。

先日に受賞者が発表された「新人フリコン」で出そうか迷った話を一つします。

性癖を貫くという話

ゲーム制作者の皆さんは、よくこんな話見かけると思います。

〈自分の好きを作品に詰め込むのが大事〉と。

確かに、自分の好きなものを詰め込んだ作品は、完成後も愛着が込み上げてきますし、プレイ側も愛が込められた作品であると何となく想像することができると思います。

ただ、その性癖(＝好き)をどこまで詰め込むか、が大事になってくると個人的には思ってます。

エログロ論争

例えば、私自身は、

緊縛大好き！快楽堕ち全然いける！薬物依存？まぁまぁいいんじゃないかな？触手も好きだよ！

っていう人間なのですが、それを作品にしてしまうと、投稿サイトによっては、投稿できなくなってしまいます。

一般的にRがつくレベルの作品は、投稿サイトや人を選ばざるを得ない作品となってしまいます。
そこにどんなに愛が込められていたとしても。

このエログロ論争については、たまにSNS等で語られる論争の一つです。

しかし、Rがつくような作品であっても、R18以外のR12やR15の境目となる基準はあまり明確な基準がフリーゲームの中ではないように思われます。(他に関しては調べたことがないので知らないです)

ただ、「じゃあ何でR指定するのか」と言われると、私の場合は、自衛策と防衛策です。
この作品を通して不快な思いを被った、だとか、犯罪的行為が行われた、とか言われた場合に備えての、双方に対する自衛策と防衛策でしかないと思ってます。

しかしそれによって、その作品をプレイできる年齢層が限られて、かつ、その性癖をなんらかの嫌悪感などのマイナスな気持ちを抱く人々からは見向きもされず。

ランキング上位を取り続けたい、だとか。
有名実況者からプレイ動画を撮られ続ける作品であり続けたい、だとか。
プレイ数やDL数を伸ばし続けたい、だとか。

いわゆる、〈人気な作品〉を目指したい人は、エログロは避けるべき内容だとも言えます。

ただ、そういうエログロが好きなコアなファンは獲得できる、とも言えるので、一概に、エログロを取り込むな、とも言えないのが実情です。

エログロ以外の話

じゃあエログロを取り込まないテーマ性を選んだとして、人気作品になれるのかと言われると、それは違います。

例えば、歴史。

中世の騎士が闘ってお姫様を守る、だとか。
江戸時代後期の新撰組が国を守るために戦う、だとか。

時代背景を考えながらのプレイが必須な作品は、多くの知識を必要とするため、結果的にプレイ人口が狭められてしまうように感じます。

つまり、随所、随所に、必要な知識のコラムなどを設置したとしても、「歴史かぁ、難しそうだなぁ」で辞めてしまう方も一定数いる訳です。

また、RPGのような多くの人から愛されるテーマ性であっても、戦闘システムが難しかったり、設定が作り込まれていたりすると、「ゲーム初心者だしなぁ」「この話難しいなぁ」でクリアまでいかないプレイヤーが増えてしまうかもしれません。

性癖を詰め込んだ作品について

結局、どこまで性癖(＝好き)を詰め込むかって話だと思います。

R18以下を推奨されてる投稿サイトに対してR18作品を投稿するのは論外ですが、そうでないなら自由にすれば良いと思ってます。

ただ、性癖を詰め込んで天塩にかけて育てた作品は、ある程度の覚悟は必要だと思います。

プレイ数が伸びなかったとしても。
DL数が思うように伸びなかったとしても。

結局は、あなたと同じ「好き」を共有できる人間が少なかっただけだと思います。

もし「大人気作品」を目指したいというなら、性癖を詰め込むのは少し抑えて、多くの人に愛されるテーマ性(恋愛など)か、キャッチーなテーマ性(AIなど)を選ばざるを得ないかなと思います。

性癖を詰め込んでコアなファンを獲得するか
多くの人に愛されるテーマ性で多くのファンを獲得するか

難しすぎる問題で、奥深い問題だなぁ、とゲームを作りながら、ぼんやり考えてたって話。