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九州一周旅行に向けて

僕は九州を一周することにした。今すぐではないが、来月に九州を一周することにした。自転車で。


ロードバイクは思ったよりずっと速い。すごい速い。どれくらい速いかと言うと、宿題をサボっていたら「お隣のまみちゃんは帰ったらいつもすぐに宿題をするそうよ、あんたも見習いなさい!」と言ってきた母親に翌朝、「今学校で小さい筆箱が流行ってるから僕も小さい筆箱が欲しい」と伝えたら「よそはよそ!うちはうちなの!」とびっくりするくらいの矛盾を生み出す身代わりのスピードくらいに速い。


そんな僕がロードバイクに出会ったのは大学2年生の時。大学生になる時に原付を買ってもらった。原付は道路では30キロまでしか出してはいけない。でも、乗ったことある人なら分かると思うが30キロと言うのはめちゃくちゃ遅い。どれくらい遅いかと言うとお母さんに「今度新しい靴買って!」と言った今度が訪れるまでの期間くらい遅い。

あと自転車と一緒で下り坂は結構勝手にスピードが出るのである。その下り坂の下で僕はネズミ取りにあった。坂を下りカーブを曲がったタイミングでおまわりさんと目があった。

ああ言うのは大体気づいた時にはもう遅いのだ。おまわりさんに止められた。

「これ改造してるの?今何キロ出てたか自分で分かる?69キロだよ。危ないねえ、原付は何キロまでか分かるかな?あと1キロ出てたら免許取り消しだったよ。」

みたいなことを言われた。

てなわけで免許停止をくらった。なんかお金払って免許センターに講習を受けにいけば1日で解除できるみたいなのだが悔しかったので1ヶ月の免停を受け入れることにした。

バイクで通えなくなった僕は、自転車を買った。原付はむかついたから売った。だったら30キロ以上でないような作りにしたらいいのにって思いながら売った。

この時出会ったのが初代ロードバイク。ブラックファントム号である。そして僕の素敵な自転車ライフが始まった、、、かに思えたのだがそんな期待は見事に打ち砕かれた。バイトからの帰り道に車に見事に轢かれた。それはそれはもう綺麗に轢かれた。だってウィンカーも付けずに急に曲がってきたんやもん。そりゃ避けれませんですよ。

走馬灯なんてなかったね、ぶつかる?!???!??!ってなって咄嗟に


うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!!!!!


って叫んだよ。23時過ぎの住宅街。そりゃみんないきなりどでかい声で叫び声が聞こえてきたらびっくりしちゃうよね....ごめんね。

そこからの記憶は痛みで朦朧としていてあんまり覚えてないのだけど、人がたくさん集まってきたのは覚えてる。は、恥ずかしい.....てなった。


結局救急車で運ばれて、後から警察署にも連れて行かれて、なんか色々してくれて100%相手の過失ということで自転車も弁償してもらえたし、慰謝料もたくさん貰えたし、なんか満足したので相手にはそれ以上何も求めませんみたいな書類を書かされて、晴れてシャイニングペガサス号が手に入った。

これでようやく僕の素敵な自転車ライフが....って人生そううまくは行かないんですよね。


駐輪場にぶっといチェーン付けていつもとめていたのに、ある日起きたら忽然と姿を消していました。盗まれました。

言葉にならないってこう言うことなんだなって思った。そしてまたおまわりさんがきてくれた。でも、結論から話すとこれは戻ってきませんでした。盗んだ人は何をやってもうまくいかない人生になりますようにって今でも思ってる。今でも思ってるからこの怨念はいつかきっと届くと信じている。


それから少し期間が開きます。もう自転車は諦めろってことなのかなって思ったからです。あと高いからです。免許停止期間が開けて、車の免許をアルバイトをたくさん頑張って取得したので自転車が必要ないっちゃないってのもありました。


ちなみに車の免許をとったのは、当時気になっていた女の子がいたんですが、通行手段を持たない僕には彼女を遊びに誘うこともできず、惨めな思いをしたので車の免許とってやる!!と思ってとりました。ちなみにその子は僕が車校に通っている間に車持ちの友達と付き合いました。大学生にとって車というステータスの強さを思い知らされました。今思うと、田舎だからってのが大きいなこれは。人生って難しい。

そんなこんなで、車の免許をとったものの隣に乗ってくれる人もいなくなってしまった僕は、もう一度自転車を買おうと決心したのでした。

そしてまた頑張ってお金を貯めてついにお迎えした3代目ロードバイク、ブルーインパルス号。MacBook Proと同じくらいの値段がした。あと買う時にこのお店で一番頑丈な鍵くださいって言った。もうなくならない。俺はこいつと生涯を共にするんや!!!!



そんなこんなで話は戻り、僕は来月この子と九州一周にチャレンジしたいと思います。

終わり

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