オッドタクシーの押し入れにいた存在について。

【オッドタクシーのネタバレを含みますので、お気をつけください。あくまで個人的な考察なので、的外れだったら、ご容赦ください。】







アニメの最後の方に描かれた、
小戸川宅の押し入れにいた黒猫を、
視覚失認が解消された状態で確認し、
安堵するシーン。

最初は練馬女子高生失踪のミスリードだと思っていたのだけれど、本当はとても重要な意味があったと考えています。

あれは、小戸川の視覚失認はかなり重症であったことを示しているのです。

ストーリー上で描かれている吞楽消しゴムやライオンの紙幣からも分かるように、
小戸川は、生物じゃない無機物の物さえも、人間の形をした物は全て、動物に変換された状態で見えていました。

これだけでも十分重症ですが、
では、かなり幼い子供はどのように見えていたのか。そして、実際の動物はどのように見えていたのか。

これを表現していたのが、押し入れにいた黒猫です。

小戸川にとって、喋らない幼い人間というのは動物なのか人間なのか見分けがつかない状態にあった。

この視点で物語を見直すと、

11/7、田中にハイエースで襲撃された際、カーチェイスの最中に白猫が道路をふさぎました。小戸川は必死にハンドルをさばいて避けましたが、実は本当は子供だったかもしれなかったということです。

些細な伏線ですが、出来事に深みが増してくる良い仕掛けだなと思います。










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