今、ここを生きる

チベット仏教の高僧の書いた本です。

内容は瞑想の方法やそれによる効果などが書かれています。

後は出来事の受け止め方についても一考させられるものがありました。

印象に残っているのはワニと人間の話です。

ワニは敵を威嚇することに優れ、生き残る術に長けていますが、愛し愛されること、親愛の情、子育ての喜びを知らず、絵や音楽を楽しむことができません。なれの果ての多くは革靴となります。

ワニに対しても慈悲の心をひらくことができるようになるといったような話です。

本書では相対的菩提心としてこの話を挙げていました。

日々の生活の中で、大変だったり辛かったりすることは多々あります。そういったことの多くはアドラー心理学のいうように対人関係が主なものだと思います。

イラっとしたときにこのワニと人間の話を思い出す。それだけでも自分の受け止め方や対応が変わってくるのではないかと思います。

他にも、瞑想の多種多様な方法が書かれているため、実践書としても使えます。

僕がいいなと思った点は、瞑想中の感覚について詳しく描かれている点です。

その描写は大変わかりやすく、また今後も続けていけばそのような心地を得ることができるのだなと期待感を得ました。

読み進めるだけで色々と考えさせられる本です。

本書では無意識下での思考を、無意識の猿と言っていますが、自分が無意識化でどのようなことを考えているか、どのような思考が流れてくるか。大変面白い状態です。

瞑想中に、僕にはこのような考えがあるんだなぁとただぼんやりしている。続ければ続けるほど面白いです。

こういった無意識の猿に自分の行動を支配されないよう、自分の感情・思考をしっかりとコントロールしていきたいと思いました。

楽しいと感じているこの思考は何なのか、美味しいと感じている自分は何なのか、普段の生活の中で意識していなかった事柄について思い返すことが多くなったように思います。

FXを始めてから自分を知りたいという欲求が大きくなりました。30年付き合ってきたのに、これほど知らないことがあったのか!という感じです。

これからも日々瞑想を取り入れて、日々探求し精進していきたいと思います。


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