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猫からの手紙 | 短編小説

私は小学1年生の玲依(れい)!
猫2匹飼っててね可愛いんだよ!!
うみとそらっていうの。
私は満面の笑みで2匹の方に行った。

〜夜〜
お母さん「玲依、猫に手紙なんか書いても返事なんかくれないわよ?」
玲依 「書きたいから書いてるだけだもん!」
そういって私は2匹のベッドの前に手紙を置いて
ベッドで寝た。

〜朝〜
玲依 「おはよぉ...えぇぇぇ!!???」
私は家の中で鼓膜が破れるくらいの大声を出した
お父さん
お母さん     「どうしたの?!玲依!!」
2人は2階から猛ダッシュで来た
玲依 「ママ...パパ...見てこれ...!!」
お父さん
お母さん    「.....!!??」
玲依  「これってママとパパが書いたの?」
私はだいたい分かっていた。猫が手紙なんか
書くことはないって。でも2人の反応は違った。
お父さん 「僕は書いてないよ...?」
お母さん 「私も書いてない...」
頭が真っ白になった。いやいや流石に書くわけないでしょ猫が……

本当に書いてないなら毎日手紙を書いてみようと私は考えた。

何日か毎日手紙を書いても返事はくる...
内容はだいたい"きょうはたくさんなでてくれてありがとう"や"きょうれいちゃんのともだちきてたね〜なかがよさそうでよかった〜!"とか"いつもごはんくれてありがとう"とか猫が書きそうなちょっと汚い字でひらがなで可愛い内容だった...

でも手紙のやりとりはずっと続くのか?と
疑問に思った。

小学6年生になった私は飼い猫2匹との
手紙のやりとりでこう書いてみた

"あのさ、この手紙のやりとりっていつまで続くの?"と
次の日返事が来た。
"もうれいはおねえさんになってきたからもうあまりてがみのやりとりはつづかないかもしれない。だけどぼくたちはてがみがかけなくなってもずっとれいをみまもってるからね"
手紙は中学3年生までは続いたが、高校生になり、手紙のやりとりは無くなり、飼い猫2匹は
19歳まで元気に静かに天国に旅立った...
私は9年間の思い出の手紙を見返しながら
目から大きな水の粒が手紙に染み込んだ。

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