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潮の礫 安堂 【JOINT POEMS】
【JOINT POEMS】収録作品
潮の礫 安堂
限界を迎えて崩れ落ちる
破片を拾って重ね合わせる
瓦礫から新たに生まれ変わる
垣間見える激情
見てろ、知ったような口をきくな
陽炎のように消えてしまう
許すな、落ち着く前に焚きつけろ
小さくとも灯火を絶やすな
荒波に呑み込まれて
失うのは道理か、笑わせんな
差し伸べた手、爪の垢
廃車、立ち並ぶ空き家
もう何年も整備されていない道を車で通り抜ける
路上では子供が走り回り
年老いた男が日陰から見ている
傷が走るほど美しい
煤けた街に、潮の礫が降る
【JOINT POEMS】とは
宜野湾市のアートギャラリー・PIN-UPが、火災により全焼しました。
今回の企画詩集【JOINT POEMS】は、沖縄のアート文化の発信地、PIN-UPの再建支援のため、「PIN-UP」をテーマに書いた詩を募集して一冊にまとめ上げた詩集です。
PIN-UPクラウドファンディングのリターンとしての提供のため、詩集【JOINT POEMS】のご購入はキャンプファイヤーでの受付になります。
筆者コメント
これは持論になりますが、詩とアートは似ています。
PIN-UPでアートに触れたとき、はじめて詩を読んだと同じ手触りを感じました。その感覚がどのようなものか、言葉にすることはできませんが、それをもう一度味わいたくて、たびたび足を運ぶようになりました。
火事で全焼したと聞いたとき、強い喪失感とともに、この場所を残さなければと気が焦りました。それは多くの方が感じたことでしょうし、だかこそこれだけ大規模なクラウドファンディングが立ち上がったと思います。
今回のクラウドファンディングでは、微力ながらPIN-UPの再建に協力できる機会を頂き、光栄に思います。
プロフィール
安堂。文芸誌「煉瓦」主宰。1997年。浦添市出身。
詩を書いています。短歌とエッセイも書きます。
第16回「文芸思潮」現代詩賞 佳作 受賞。
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