新幹線の周波数は電力系統と同じなのか?

 新幹線は電源の種類を知っていますか?新幹線は単相25,000Vで走ります。技術士の試験勉強で出題されたのでよく覚えています。さて、そうすると不思議になるのが、日本には50Hzと60Hzが存在するということです。この影響を受けるのは東日本と西日本を横断する新幹線となりますが、その新幹線は2路線あります。それは東海道新幹線と長野新幹線です。

 新幹線の電気は電力会社の送電線から変圧をして線路の架線に供給しているため、その地域の周波数に対応しないといけません。

 東海道新幹線は静岡の富士川から東が50Hzです。それに対応するために周波数変換所をいくつか設置して50Hzを60Hzに変換して新幹線に供給しているのです。そのため東海道新幹線の車両は全て60Hz専用車両です。
 そうすると東京駅は意外にも50/60Hzの電圧が混在している珍しい場所になのです。

 一方、長野新幹線は違います。車両自体が50/60Hz両方に対応しています。長野県は60Hz地域なので軽井沢〜佐久平間で架線の周波数が変化しますが車両が両方に対応しているので何事もなく通過していきます。

なぜ周波数の考え方が異なるのかというと、東海道新幹線開業当時の1964年は、車両で対応するよりもコスト的なメリットがあったためらしいです。長野新幹線の開業は1997年なので、その頃になると技術が進歩し、比較的安く導入できたというのが理由みたいです。

 したがって新幹線の系統は、電力送電系統と少し違い、60Hzが東京まで食い込んでいるということになります。

私のノウハウ記事に値段以上の価値があると思って頂けた方はサポートにて評価頂ければ嬉しいです。