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風車の国産化がいよいよ本格化か?

 ヴェスタスが長崎県に風車設備工場の建設を検討しているとの事です。

 風車工場といっても、ナセルの製造のみのようです。ナセルならば内包物は、発電機やインバータ、減速機なので、特殊な部品ではなく、既存の周辺工場から容易に部品を調達可能です。そう言う意味で、投資規模が抑えられるのだと思います。

 また、ブレードやタワーは日本に近い中国や韓国に工場があるので日本に工場をつくるメリットはありませんが、ナセルは欧州で製造していることが多く、日本に工場を持つことで輸送コストが抑えられることから一定のメリットがあると判断したのだと想像しています。

 公募入札における審査要件の一つに、風車の国産化、という項目がありますので、そこでポイントを稼ぎ、日本の洋上風力市場を独占する狙いでしょう。

 洋上風力市場でNo1のシェアを誇るベスタスが日本に工場をつくることは、東芝と組んで国産化を目指すGEにとっても悪いニュースでしょう。GEも東芝という電気機器メーカーの既存工場を活用すると思われますので、国産化という意味では同じです。

 年末には、4つの促進区域で事業者が決定します。選定される事業者が公募入札に記載した風車かどこなのか、このシェアがどうなるかも注目されるポイントです。

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