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エリザベートガラコンサート宙組'16年バージョン

朝夏まなとさんのトート…!

最高の極みでしたね…!

私の親エリザは花組’14年エリザなので明日海トートがゆるぎない基本のトートなんですが、一番心奪われ冷静でいられないマジ恋トートは、まぁ様トートです!

'16年当時、感情の気配を感じさせないまさに死そのものとして登場したまぁ様トートが、少女時代のエリザベートに出会った途端、ちょっと鼻をスンッてして顔をしかめる?眉をひそめる?生命のにおいを嗅いだ!みたいなあの表現が衝撃的で、一気に魅了されました。

今回も、出会いの場面で表情を変化させるところ、具体的な表現はまた少し違ってましたが、これこれ!という感じで。
顔の表情、手指の先の表情、体の動きの表情。
死の無機質さと同時に色気たっぷり、どこか野性味のあるトートが、ほんと大好きです。

「最後のダンス」では、マイク持って全力で踊ったかと思うと、高音のシャウト!
そうそうこのロックなテイストも特徴ですよね!大好き!
声が安定しないところがあった?そんなの関係ないんですよ、まぁ様トートの魅力には!

小3の娘と一緒に観てたんですが
'14花組版は「みりおさんカッコいい〜」とか言いながら平気で観ていた娘が'16宙組版は最初のうちトートが出てくるたび怖がって部屋に逃げ込んでいた。
なんだろう。
娘がみりおさんファンっていうのもあると思うけど、まぁ様トートには小3に、本気で死なされる、と思わせるような生々しさがあるのかな。

みりおトートが黄泉の帝王として死に誘う、そのために罠を張り巡らす、ノーブルにたくらむトートなら、まぁ様トートはもっと本能的に行動する、死に引きずり込もうとする、どこか自然現象のようなトートだなといつも思います。

エリザベートに拒絶されたときの傷ついた様子とか、少年ルドルフが「猫を殺した」って言い出したときの「やるじゃん」みたいな表情とか、ちょっと子どもみたいなところもあります。
トートにとってエリザベートは初恋で、恋愛の経験値でいえば子どもそのもの。色々やってみるんだけどうまくいかない。
北翔フランツに「彼女があなたを愛するはずがない」と言いきられて動揺するトート。
そういうところ、たまらなくないですか?

そして
実咲凛音さんのエリザベート。
お花様エリザベートは殿堂入りとして、みりおんエリザは私のNo.1大好きエリザベートです!

今回このガラコンで最初に少女エリザベートとして登場したときの第一印象は、なんか化粧薄いな…ということでした。
え、大丈夫?
化粧薄くない?
と動揺したところに、がつんと美声の「パパみたいに」ですよ。
みりおんの少女エリザは、無邪気さだけでなく田舎のプリンセスという感じの独特の強さや野生みがあって、なんだか命が輝いてるんですよね。
だからこそまぁ様トートの恋に絶大な説得力がある。
今回化粧の薄さもあいまって、美貌の少女というより見た目にはふつうの(美人なんですけど)少女感が強く、そのせいかより魂がキラキラしているように見えました。まだなにものでもない、強くて明るい、原石の魂。トートがふと、もうしばらく見つめていたいと思うような魂。
なるほど化粧はわざとかな。

まぁみりといえば、私の鬼リピート作品『王家に捧ぐ歌』のコンビです。
二人の作るお芝居がほんとに大好きです。

話が進むにつれ、リアルに歳をとるみりおんエリザ。
まさに苦悩しながらなんとか自分の道を見つけようともがくエリザベートそのものです。
鏡の間の場面は、これがあの、化粧の薄い(しつこい)女の子と同一人物かと目を疑うほどの高貴さでした。

「私が踊る時」のみりおんエリザの強さ、北翔海莉さんとの「夜のボート」のいつまでも聴いていたいほどの美しさ、切なさ。

見どころが多すぎて語り尽くせません。

どのトートも、どのエリザベートも、どのフランツも、どのルキーニも、同じ作品とは思えないほど解釈や表現に幅があって、その化学反応によって物語そのものが違ったものに見える。
そこがエリザベートという作品の最大の楽しみ、最大の魅力だと思ってます。

みんな違ってみんな最高。

そして
カーテンコールがとにかくよかった!
泣いた!

誰もいない客席を前にしてのカーテンコール。
そこで、ガラコンの舞台を見てオーケストラで演奏する夢を持ったと書かれた手紙を受け取ったエピソードを紹介された北翔さん。
舞台をはじめとするエンターテイメントを仕事にしている共演者や、オーケストラ、裏方、さらには配信を通じて全ての人々への、北翔さんらしい、誠実で暖かい励ましが感じられ、なんて素敵な人なんだろうと改めて思いました。
そうそう、私たちがどんなに夢や力をそこからもらってるか、どうか伝わって。

さらにまぁ様がのぞ様を「花組で下級生時代を共にした」と特に紹介して涙を流しながら振り返り、のぞ様が「こんなにも早く夢がかなうとは」とこちらも涙されながら共演を喜び合う、まるで奇跡のような場面を目の当たりにできたこと。

そして、のぞ様が「新たな夢ができました。お客様の前で再び共演することです」(意訳ですが、そういう解釈であってますよね?!)と、その奇跡の中に私たちを入れてくれたこと…!

号泣ですよ。
私たち、まぁだいの夢の一部なんですよ…!

のぞ様っていつもそうですよね。
大劇場卒業のときの声をつまらせながらの「お会いしたいです」にしても、雪組東京大千秋楽の「生まれ変わってもまたこの宝塚で会いましょう」にしても。
いつだって自分の夢の中に、私たちを参加させてくれる。
あんな圧倒的歌唱力、演技力、技術と情熱のかたまりみたいな人が、いつもいじらしいほどウェットに、私たちへ想いを向けてくれる。

'14花組エリザが私の親エリザなら、
私の親ジェンヌさんは望海風斗さんです。

そんな親ジェンヌさんの
在団中は見ることのできなかったトート、
いよいよ5日に配信で観劇予定です!

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