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このところの身体の状態

今日は久々に、現在の私の体の状態を報告しようと思う。
正直、体は随分動かしづらくなっていて、こうして文章を書く気力はあるものの、日々の家事などがなかなかに厳しくなっている。

内臓の調子が結構良さそうなのは以前と変わらずだが、胸の鎧が硬く張り付いて、圧迫感が強くなっている。左腕を動かすと鎧に響く。指を動かしても響くので、パソコンを打つのもやや億劫になっている。腕を持ち上げなくていいように、肘から手首の下にクッションを置いてキーボードを打つが、長いこと打っていると少し指が痺れたり、鎧がお腹の筋肉を引っ張りだす。16インチのMacBook Proを移動させるために右手で持ち上げるのも左胸にやや響く。1kgのものを持ち上げるのも嫌な感じだ。また、二の腕の内側を指でなぞると痛みとは言えない軽いピリピリが胸の鎧まで走る。

今最もしんどいのは鎧による圧迫感だ。息を深く吸ったり、大きな声を出すのが難儀になっている。おしゃべりな私が喋るのが面倒だと感じることが増えた。板がぴったり張り付いた感じなので体が捻れず、後ろを振り向くのも難しい。常に回転椅子に座っている。さらに、鎧や脇のしこりに邪魔されて血行が悪いからなのだろう、特に夜になると足が浮腫んでムズムズする。このムズムズが思いのほかしんどい。マッサージ機などを使ってなんとか乗り切っているが、結構大変だ。ただ、昨日から今日にかけてはあまりムズムズが感じられない。それよりも鎧の周辺部のガリガリが筋肉に食い込む感じが強い。日によって、状態は刻々と変わる。

緩和ケアの医師からは、横隔膜の辺りは神経が集中するので、食い込むような感覚はその痛みだろうと言うことで痛み止めの薬をもらっているが、圧迫感と食い込みは鎮痛剤ではあまり変化しない。ここ数日はどっちかというと痒み的なものを感じているし、硬い鎧が体内の筋肉の動きを邪魔するし、それに対しては今のところ対処のしようがない。

10日ほど前くらいまでは夜になると炎症的な痛みを感じることもあったのだが、ここ数日はどちらかというと圧迫感。体の中の鎧が邪魔すぎて、寝姿勢が取れない。おとといは体がむずむずしてイライラする感じが強かったし、少し前とは状態がまた違ってきているようだ。

実は7月に入って温熱治療を始めた。患部をがんが死ぬと言われる42.5℃以上に上げるというやつだ。
治療後はちょっと楽になった感じがするが、夜になると鎧の部分が少し硬くなる気がする。キュッと縮んで胸の筋肉をつかんでいるような感覚だ。花咲の部分はさらに大きくなっている感じはない。わずかだが崩壊した部分もある。医師によれば、温熱を当てて何か副作用が出る人はいないとのことだが、この鎧が固くなる感じは何が原因で起こっているのか、今のところ謎である。

緩和ケアのために通っている区内の総合病院ではCTを撮ろうとしたが、体をまっすぐにして寝姿勢を取れないためにCTの機械の中に入れないということで、撮ることができなかった。
私の場合は乳がんの皮膚転移なのだが、こんな鎧状の症状は珍しいみたいで、どうしてそうなるか、どういう成分が体内で固くなっているのか、正確にわかる医師に出会うには、もっとリサーチが必要そうだ。そういう医師がいるかどうかもわからない。緩和ケアの病院は総合病院なので、皮膚科、神経科など相談してみる手はあるか・・。

というわけで、今のところは自分の体内感覚に従って過ごしている。
ここ数日、本当に上半身にコルセットをつけている感じで、どうしても息は浅くなるが、肺に水が溜まったり、炎症が起きて息がしづらい感じとは違う。あくまで、息を吸うと膨らもうとする肺を表面から鎧が圧迫してきて、息がしづらいのだ。静かに細く息をしている分には大きな問題はない。

鎧の周辺部は皮膚や筋膜がさらに内部と癒着している感じで、動くと突っ張る。横隔膜の上の鎧部分は体を伸ばそうとすると、内部で剥がれるような感覚もある。広がった鎧の周辺部に時々痛みや痒みを感じることもある。硬い瘡蓋(かさぶた)が体内でガリガリしてる感じといえばいいか。

というわけで、今の私の体の状態を感じるままに長々書き綴ったが、この文章でこの症状をどれだけ伝えることができただろうか?
実際にどういう感じなのかは多分、私本人にしかわからない。だからこそ、予断を挟まず、冷静に自分の体を見つめねばならない。

これだけ体が動きづらく、車椅子生活、介護ヘルパーさんにも週一で来てもらっている状況であるが、不思議なことに、このままどんどん状態が悪くなっていく気がするかというと、そうでもない。もちろん、そういう不安を感じる時もある。痛みが出たりするとネガティブになるし、先日、母が東京に来た時もイライラしてしまって、口喧嘩になることもあった。しかし、絶望しているかといえば、そんなこともない。それは食欲があり、人にまだ伝えたいことがあって、こうして文章を書いたりができているからかもしれない。また、がんの疼痛というものが一般的にどういうものかわからないが、私が日々感じる痛みが、怪我が治る時の痛痒い感じのものが多く、しんどいのはしんどいのだが、不思議に気持ちの落ち込みや心の中の闇のようなものは少ないのである。これは単に私の希望的観測かもしれないが、闇が少ないのはいいことだと感じている。

上記の身体感覚はあくまでも私の私見で、医師の見立てではないので、悪しからず。

この後、続けて【なぜ胸に鎧ができたのか】という謎を入り口に、この瀬戸際をどう乗り切るかについて書いたのだが、長くなったので、今回はここで一旦終わりにして、次回に続けたい。

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