ヨコシマな恋愛

7月を迎えて、夏休みが会社で話題になる季節となった。わたしは今年はどうなるのだろうか。いつもの女子会メンバーで箱根か秩父あたりに一泊するのか。それとも、御曹司の新一さんか拓也と旅行でも行くのかな。旅行に行きたいなと思う。前もって計画立てるのもいいけれど、思い立って、かばんひとつで好きな人と、ふわっと電車に乗って、無計画に出かけて、その日に宿を取るっていうのもいいのかもしれないな。計画的に行動することが前は好きで好きで仕方なかったけれど、今はそんな風にその日の感覚で出かけるのが好きかもしれない。

新一さんとの付き合いは順調だけれど、やっぱり、彼に合わせないと何も始まらないというところは否めなかった。平日の夜、仕事が終わり彼の地元に向かう。だけど、彼の仕事が終わるまでは地元の駅前で待たないといけない。待つことにだんだん慣れて行く。本を読んだり、ネットサーフィンしたり。彼も、待たせることに罪悪感を感じてないようだった。彼目線だと、車で迎えに行くし、終電がなかったら泊まるからいいでしょっていう雰囲気があった、育ちがいいけれど、基本わがままいっぱいに育った彼のいいところでも悪いところでもある。強引でマイペースな彼の素の部分が見え隠れするようになってきた。駅まで迎えにきてくれるかれを待つために、彼の地元駅近くのカフェで長居をするようになった。そのカフェの音楽がいいなって思って。

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