熊野古道、中辺路(滝尻王子〜牛馬童子口、11km)を歩く [和歌山県田辺市]
(2024年10月)
今年の古の旅ラン、まだやってなかったなぁ。
と思いつつも、中国大返しや金ヶ崎退き口ルートを巡るほどの時間は(予定を詰め過ぎているから)ないんだよなあ。1日、2日で行けるところはないだろうかとふと思いついたのが「熊野古道」だった。
今年5月、アメリカからやってきたサハラ仲間を我が故郷に案内した際、いつか熊野古道に行ってみたいと話していたのを思い出し、ならばその時のために先に下見に行っとくか、と。
熊野古道とは
と、皇族・貴族が続々と向かって行った熊野三山はどんなところなのか気になるではありませんか。熊野古道にはいくつかのルートがあるが、今回はメジャーな中辺路を行くことにする。
旅の計画
熊野古道、中辺路の起点は紀伊田辺駅。
東京からは飛行機で南紀白浜空港へ、そこから空港バスと電車で向かう。
さて、中辺路をどう歩くか。
YAMAPで中辺路を踏破している方々の記録をチェックすると、滝尻王子から本宮を目指すルートが大半だったのでこれを採用することにした。
距離にして約40km
これならば早朝出発すればその日のうちに本宮に着けるな。じゃあ、宿は本宮周辺でいいかな、と本宮から5kmほど離れた川湯温泉の宿を夕飯込みで予約した。
この時の自分の計画の甘さを後悔することになるとは露知らず…..。
いざ、滝尻王子へ
早朝、JR紀伊田辺駅からバスで揺られること約45分。出発地点の滝尻王子へ到着。道中のバスは大きなバックパックを背負った外国人旅行客ばかりで、日本人は私だけ?みたいな。
ということで、出発。
いきなりエグい登り。ハァハァ、ゼイゼイ、黙々と急登を行く。ふと、振り向くとバスで一緒だった旅行者達の姿は見えなくなっていた。
さすが世界遺産だけあり、案内板もちゃんと英文表記がある。
胎内くぐりはご遠慮させていただく。
おっと、いきなりすごい名前出てきたよ、藤原秀衡。
脳内がNHK大河「鎌倉殿の13人」で再生されましたよ。ていうか、そんなことある??ってツッコみたくなる伝説ですな。しかし、奥州からここまでやってくるほどまでの熊野信仰ってなんぞや?
と、なんかめちゃくちゃ吐き気が、、、(だけど吐けない)
ステージレース2連戦での胃腸ダメージからまだ回復していないのか、とにかく吐き気が治らず、調子がよろしくない。
どうしようか、今ならまだ滝尻王子へ戻ることができる。戦線離脱を考え始める。YAMAPでエスケープルートがないか確認する。確認がてら休憩していたら吐き気が治まってきた。ペースを上げなければ行けるかも。
ということで続行。不寝王子跡。
熊野古道の各王子跡で記念スタンプが押せるらしい。何をしているのかと思っていたら、外国人旅行者が手帳に押していた。
一応、ピークハントもしたらしい。
誰1人いない静かな古道を独り占め。
しばらくすると前方に外国人旅行者を見かけ、追い越すを繰り返す。平日の昼間だったからか、とにかく熊野古道を歩く人たちの9割は外国人旅行者だった。
熊野古道から少し外れて、2回目のピークハント。
ポツポツと民家が見えてきた。
そして、高原熊野神社。
見晴らし台のような場所に着く。いい眺めだ。
何?マジか?4時間ってか?
調子が良くないのであれば、ここで離脱した方が良い気がするが、、
そのまま進んでしまった。
大門王子跡。
重點王子跡。
大阪王子跡。
水の音はなぜこんなに癒し効果があるんだろうか。癒される。
と、牛馬童子口の道の駅に到着したので、山菜うどんを頂く。
ペースが上がらず、調子がよろしくないので、ここが潮時かなと離脱を決意する。このままだと本宮に着くのは日が暮れた夜になるだろう。
となると、本宮周辺を見て回る時間が取れないし、何よりも宿の夕食の時間に間に合わない。本宮から宿まで5km、バスはもうないだろうし、歩いても1時間くらいは見ておかないとならない。
計画が杜撰すぎた・・(汗)
路線バスで本宮へ
牛馬童子口の道の駅からバスで1時間くらいで本宮へ到着。田んぼにぽつんと、厳かに佇む大鳥居の迫力に圧倒される。
で、鳥居をくぐって、いざ参拝。と、ここは史跡だったのか。明治時代の水害で社屋が消失してしまったとのこと。めっちゃ無知すぎてすまん。
しかし、三つの川の中洲に佇んでいた本宮は見てみたかったな。
改めて、本宮へ。
ああ、反省
今回の旅はとにかく計画が杜撰すぎた。
まずゴール(本宮)までの時間見積りが甘かった。明るいうちに、道中、色々見ながら進みたいのであれば、途中で1泊した方が良かった。
よりによってゴール後(本宮)、しかも5km離れた場所に宿を取ってしまったのだろうか。夕食の時間までに到着するという縛りができてしまった。
次はJR紀伊田辺駅から本宮まで2泊3日で行こうかな。余力があれば、新宮まで+1泊。
熊野古道、そしてその周辺は外国人旅行客でいっぱいだったのが驚きだった。こんな山奥のピンポイントな場所に密集している外国人旅行客。いるところにはいるんだなあと、地元の人たちがコミュニケーションに四苦八苦しながらも何とかなっているのがすごい。
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