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サハラマラソンのキャンセル保険についてざっくり解説

(2021.1.6 新型コロナウィルスに関する補償/変更後の保険料を追記しました)

諸事情でサハラマラソンの出場を取りやめる場合は、その旨を連絡したタイミングによって、キャンセル手数料として、段階的に500ユーロ, 25%, 40%, 60%, 全額と没収されます。

出場取りやめに伴って、キャンセル料にまつわるトラブルが結構あったんでしょうね。最近では大会事務局側は、エントリー時にキャンセル保険に入ることを強く勧めています。

しかも、このご時世ですから、何らかの事情で出場を取りやめる可能性が高く、エントリー代を一部なり、全額なり没収されるのが嫌だ!という方はキャンセル保険に加入しておいた方がいいでしょう。

ということで、大会と提携している保険会社(Assurinco, 本社フランス)のキャンセル保険の内容を見ていきましょう。

以下のサイトからアクセスできます。

保険内容については、こちらのPDFファイルをダウンロードしてください。
今回はこの保険の内容についてざっくり説明します。
(もし、翻訳・解釈等に誤りがあったらすぐにご指摘頂けると幸いです。)

A. キャンセル補償について

1. キャンセル
医療的な理由によるキャンセル 上限4,000€/人 控除70€
正当と認められた理由によるキャンセル 上限4,000€/人 控除150€

2. レースの中断
レースを棄権した場合の宿泊費  500€/人

B.医療的な理由とは

1. 深刻な病気、事故または死亡。
病気または事故後の影響によるもの、後遺症、合併症または悪化を含む。
これは、本人や配偶者(パートナー)、1つ屋根の下で生活を共にする家族も含みます。(他にも兄弟、姉妹、義父、義母などありますが、ここでは割愛します。)

2. 妊娠が発覚(28週まで)

3. ドクターストップによるもの
レースに参加できないという医師の診断書をもって補償の対象となりますが、保険会社がその内容について十分に証明されていないと判断した場合はその請求を拒否する権利を留保しています。 

C.正当と認められた理由とは

レース出場を妨げる即時的、現実的、深刻な、突発的な理由による出来事になります。
突発的な理由による出来事とは突然の予期できない状況を指し、レースに参加できないという直接の因果関係をもっている必要があります。

※これは保険会社が正当な理由と認めた場合になりますので、英語もしくはフランス語でこれを証明するには結構ハードル高いかなと思っています。
突然の予期し得ない状況って、急な出張とか業務命令的なものって入るんですかね?みたいな。
保険会社に問い合わせて、具体例を挙げてもらうのもいいかもしれませんね。

D.補償金額について

いかなる状況においても、支払った参加費用を超えない、前述した補償内容の金額を超えない範囲の金額が支払われます。

支払いのためにかかった手数料等は払い戻しの対象ではありません。

E.キャンセル保険請求について

1 . 病気の兆候、または保険適用につながる出来事が起きたら、直ちに主催者に連絡しなければなりません。
(その後、レースをキャンセルした場合、レギュレーション26項のキャンセル基準に従って支払ったキャンセル費用が払い戻されます。)

2 . 予期しない状況または不可抗力の場合を除き、補償が発生する出来事から5営業日以内に、保険会社(ASSURINCO)に出来事を申告しなければなりません。この期間を超えての申告の遅延により不利益が生じた場合、補償を受ける権利を失います。

書面による申告は以下のものが必要になります。

- 病気・事故の場合、診断書および/または、病気または事故の原因、性質、重症度および予測可能な範囲での影響を​​明記した報告書
-  死亡の場合、死亡証明書および市民の状態(civil status)の記録
- その他、すべての場合において、キャンセルの理由を裏付けるもの

申告後に、調査のために必要な所定用紙等が保険会社より郵送されてきます。

他にも薬の処方箋のコピーとか色々記載してあり割愛しますが、保険会社が指示した書類を集めておけば良いと思います。

F.キャンセル保険適用外となるもの

- 保険加入前に発覚したキャンセル事由となる出来事、病気、事故、再発、悪化または入院
- 単に不便である状況
- ワクチン接種忘れ
- 診断、症状、または原因が精神的、心理的、または精神医学的であるもの及び、加入後3日以上の入院をもたらさなかった医療的事由
- 1982年7月13日付の法律No.82.600にある公害、地域の公衆衛生状況、自然災害と同等の気象・気候による影響
- 被保険者が関係している刑事手続きの結果
- 危険がないこと
- 法律により意図的および/または非難的である行為、飲酒の結果および
公衆衛生法に記載されている麻薬、薬物の消費、医師が処方していない治療
- フランス外務省が不適切な渡航地であると助言している場所でのレース
- 被保険者の過失行為
- 何らかの理由で参加に必要な文書を提示しない
パスポート、身分証明書、ビザ、航空券、予防接種記録など。(出発の48日以内のパスポートまたは身分証明書の盗難の場合を除く)

ざっくりと列挙していますので、詳細は保険証原本を確認ください。

G. レース中断による補償

要はリタイアした場合、その間の宿泊費(と朝食)を補償するというもの。

不測の事態や不可抗力の場合を除いて、保険会社に発生してから5営業日以内に、書面で申告する必要があります。この期間を超えての遅延により不利益が生じた場合、補償を受ける権利を失います。

-レースの登録記録
-レースの主催者からのリタイアの証明
- 発生した宿泊費
- 調査に必要と思われるその他の文書

補償適用外になるケースについてはここで列挙するのは控えておきます。
どうせ皆さん完走するはずですので、ここの部分は掛け捨てですね。

どうしても気になる方は保険証原本をご確認ください。

H. 新型コロナウィルスによるキャンセル (2021.1.6 追記)

新型コロナウィルス感染拡大の状況を踏まえて、補償が追加されていますので、ざっくり解説します。


・エピデミックまたはパンデミック発生時、出発前の感染によるキャンセル
・検温結果で搭乗拒否されたことによるキャンセル 
上限4,000€/人 控除70€

出発30日前より出発までに新型コロナウィルスに感染し、深刻な状態(Serious illness, 重病)となり、キャンセルした場合の補償が今回新たに追加されました。
これは、本人や配偶者(パートナー)、1つ屋根の下で生活を共にする家族も含みます。(他にも兄弟、姉妹、義父、義母などありますが、ここでは割愛します。)

また、
搭乗前の検温で航空会社より搭乗が拒否された場合の補償も追加されています。
航空会社による証明をもって補償の対象となりますが、保険会社がその内容について十分に証明されていないと判断した場合はその請求を拒否する権利を留保しています。 

保険請求については、E.キャンセル保険請求についての項目を参照ください。
航空会社の検温で搭乗拒否された場合は、旅行会社を通じての手配であれば、もちろん、速やかに旅行会社へ連絡することもお忘れなく。

今回新しく追加された補償部分についての詳細は、保険会社サイトで確認してください。

I.保険料 (2021.1.6 訂正)

120€/人
申し込みはこちらのサイトから。

J.連絡先

英語かフランス語での問い合わせになります。
保険会社とのやりとりするのキッツイなーってことでしたら、私が有償でサポートしますよ。
(嘘です。やりません、仏人との交渉の辛さは骨身に染みていますので。)

サポートして頂けると単純なのでものすごく喜びます。サハラ砂漠の子供達のために使います。