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トランキーロの花筐

今回のボカデュオ2023で発表した新曲のお話。

それにはまず、私たちのチーム名「トランキーロ」のことから話さなくてはなりません。

音楽用語のクラシック音楽などで使われる「tranquillo(トランクィッロ)」は、発想記号の中の1つです。
イタリア語で静かに、穏やか、優しさという意味の言葉になります。

この言葉を言いやすくしたのが、トランキーロでした。

メンバーは5人

「Tranquillo/トランキーロ」

作編曲▶︎ReN

歌唱▶︎のりこし精算機No.2

作詞▶︎catacleco

絵▶︎久遠

動画▶︎Rion(凛音P)


とても頼りになるメンバーで、みんなが各カテゴリーをきちんと丁寧にこなす事で焦ることなく制作が出来ました。
とてもスムーズなチームだったと思います。チーム名通り穏やかなチームでした。
(みんなのこと大好きすぎる!!)

楽曲の骨組みは、こんなお話から...

盲目に愛の詩を歌い続ける、籠の中の鳥。

籠に囚われているけれど、それが幸せで、血を吐いてでも命果てても、愛の詩を受け取ってくれる好きな人に向けて歌い続けているというイメージでした。

ボーカルさんの声がとても特徴的だったのでバラードを作りたいと思い、切なさを感じられる繊細なメロディーの曲を作ろうと思いました。
そこに、テーマに沿った歌詞を作って頂きました。

「トランキーロの花筐」

恋の詩を今綴るの

真綿に包まれ籠のなかひとり
紡いでる貴方だけの音色

耳をかたむけ酔いしれた時に
楽園で交わるの

枷は甘くてとても甘くて
ついばんだ蜜色の心臓

恋の詩とぎれないように
私が終わるまで贈りつづける

ついえることなく貴方を想うわ
何ひとつこぼさず彩りつづけたい


少しだけ泡沫の夢をみた
さよならのない幸福な夢を


夜は淡くてとても淡くて
おぼれてる声が透きとおる


愛の歌真白な心で
編みあげたのは檻そして羽化する

私をとらえて花びら散らして
織りあげたのは幻想それは永遠の森


とても甘くてとてもさみしい
こわれそうな愛の羅列


この調べすべてこの響きすべて
貴方のために鳴き捧げつづける


過ぎる時のなか慕うこの歌が
意味をなくしたとしても焦がれてやまない

朽ちるまで、

いいえ、朽ちてなお

愛の歌はあの最果て


ねえ 愛して...

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「花筐」とは、花かごのことで、アネモネ(想い)がたくさん詰まった鳥かごの中にいることとかけ合わせて決めたタイトルです。


動画の中に出てくる、アネモネの花は皆で花言葉を調べて、選んだお花。

「あなたを信じて待つ、固い誓い」など、主人公の気持ちをお花で表してみました。

同じ世界線では、交わることが出来ず、愛を盲目に歌い上げることしか出来ない主人公が、最後に一言だけ願います。

「ねぇ 愛して...」と。

それは叶わないと分かっていながらも、願う一言で、どうしても伝えたい一言なのでした。

叶わない切ない愛の詩、皆さんにお聴きいただけてとても感謝しています。

そして、美しい世界を作ってくださった、チームのメンバーへ、ありがとうの気持ちでいっぱいです。


私にとっての初めてのボカデュオは、愛に溢れた素敵な作品になりました。


皆様、いつもありがとうございます。

ReN

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