Pornography(Album) / The Cure

随時改訂中


One Hundred Years

例え、僕らが皆、死んでしまおうが、大した問題じゃない
黒い車の後部座席の野心
高層ビルの中には、やる事が沢山溢れている
帰宅の時間、ラジオから流れて来る物語

何かしらちっぽけなものが、僕の口から零れ落ちて、僕らは笑う
もっと何か良くなりますようにとの祈り
もっと何か良くなりますようにとの祈り
どうか、僕を愛して下さい
僕の母親に会ってください、でも、その恐怖が僕を制圧する
暗闇の中を、忍び足で階段を上りながら
死の一撃を待ちながら
死の一撃を待ちながら
死の一撃を待ちながら

君の髪を撫でまわしながら
テレビの中では
自由の闘争を繰り広げる愛国者たちが銃撃を受けている
屠殺された豚どもと世界をシェアしながら
僕らは全てを手に入れられたのか?
彼女は逃げ出そうともがく
痛みと忍び寄ってくる感覚
黒い髪の少女が
土曜日を待ちながら
彼女の父親の死が彼女を突き動かしている
彼女の白い顔を鏡に押し付けながら
僕の中で痛みが疼きながら
僕を振り向かせる
まるで、昔の日々の様だ
まるで、昔の日々の様だ
まるで、昔の日々の様だ
まるで、昔の日々の様だ

老人を愛おしげに撫でまわしながら
その生気の無い顔に化粧を施す
まるで無菌室に置かれた新鮮な肉片のようで
兵士たちが近づいてくる
黄色い月の下で兵士たちが近づいてくる
一つの黒い旗の元に、全ての影たちと救済が
深紅の血に染まりし百年が
リボンが僕の首にきつく巻き付いて締め上げる
僕が口を開けると、僕の頭は弾け飛ぶ
水の中で暴れているような虎のような音
水の中で暴れている
何度も何度も、僕らは一人、また一人と死ぬ
何度も何度も、僕らは一人、また一人と死ぬ
一人、また、一人と
一人、また、一人と
一人、また、一人と

それは、まるで百年もたったような気分
百年が
百年が
百年が
百年が

夏目漱石の「夢十夜」の第一夜を思わせるエンド。海外の人間たちは言ってないが、あの本の虫どもは、とっくに読んでたんじゃないの?
https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/799_14972.html

”自分が百合から顔を離す拍子に思わず、遠い空を見たら、暁の星がたった一つ瞬いていた。

「百年はもう来ていたんだな」とこの時始めて気がついた。”

Ren 注記

A Short Term Effect

動いてみたり
動かなかったり
まるで落っこちてきた鳥の様に
血塗られた地面にぶつかって
冷たくなった
彼は生を生きて、死んだのだ
ちらっと眺めて、僕に土を被せ
黒衣を纏い
放送終了後のラジオのホワイトノイズがずっと

実態も無くて、考えの変化も起こらない一日
気配は、ゆっくりと時間をかけて腐っていく
水面にちらつく無数の色
短期的な副作用

悲鳴を上げろ
彼女が彼を追い詰めようとした時には
無力で病んでいて
狂気の歯をむき出しにしながら
跳び跳ね、踊って、歌っている
横方向から、砂漠を越えて
チャコールの色の顔が、君の手を噛む
時は甘美さ
狂わせて、全ての事から解放していく

実態も無くて、考えの変化も起こらない一日
気配は、ゆっくりと時間をかけて腐っていく
水面にちらつく無数の色
短期的な副作用

反響と、見知らぬ人の一本の手、短期的な副作用
反響と、見知らぬ人の一本の手、短期的な副作用

言うまでも無く、ナンタラの副作用の歌だけども、そこに人生の儚さと、その事に対して、享楽的に生きる事へのみたいなものに対する憂いを織り交ぜてる辺りが、この曲の神髄。

例え、目先の快楽に溺れても、この不安が消えない、みたいな、ね。

ちなみに、a charcoal face とは、D. G. Cooper 『The Language of Madness』の表紙に使われているイメージ。

上のリンクを開けてみれば分かる。

Ren 注記

The Hanging Garden

雨の中でキスしてる生き物たち
また、闇の中でぼやけていく
空中庭園では、話しかけないで
空中庭園では、誰も眠らない

空中庭園では
空中庭園では

月の上に掛かる光輪を捕まえると
僕の両の手の中に、天使が形作られる
夜の熱気の中で、動物たちが絶叫し
夜の熱気の中で、夢の中へ歩いていく

落ちる、落ちる、落ちる、落ちる
壁の中へと
飛び跳ねろ、飛び跳ねろ、調子っぱずれに
落ちる、落ちる、落ちる、落ちる
空から
動物たちが泣き叫ぶ時には
僕の顔を覆ってくれ

空中庭園では
空中庭園では

雨の中でキスしてる生き物たち
また、闇の中でぼやけていく
空中庭園では、過去を変えてくれ
空中庭園では、毛皮と仮面を纏いながら

落ちる、落ちる、落ちる、落ちる
壁の中へと
飛び跳ねろ、飛び跳ねろ、調子っぱずれに
落ちる、落ちる、落ちる、落ちる
空から
動物たちが死ぬ時には
僕の顔を覆ってくれ

この曲、どうにも謎だったんだが、どうも、ここの事を言ってるっぽい。ここの樹木、動物の形に刈り込まれてるらしくて。
http://www.bharatonline.com/maharashtra/travel/mumbai/gardens/hanging-gardens.html

で、どうも、根っこにあるテーマは、The Smiths の Meat Is Murder と同じっぽいよ。人間の都合で繁殖させられ殺される、動物たちへの哀しみと怒り。

”首吊りの庭”ってタイトル、そもそもが間違いだったのかもね。要は、この場所にある動物たちのイメージを、人間の都合で生死を左右される動物たちのイメージに重ねたっぽい。確かにPVでも、庭園の中を奇妙な動物が駆け抜けていってたよなぁ・・・

ちなみに、映画「The Crow」では、作者がThe Cureの大ファンで、原作でも引用してたから、この曲をまんま使わせてほしい、ってなったんだけど、'Burn"を代わりに書いたんだってさ。

Ren 注記

Siamise Twins

僕は、この事の永続性を選んだんだ
まるで堕天使たちの様に、世界は消え失せた
炎の中で笑いながら
いつも、こんな風だっけか?
肉体と血と、そしてファースト・キス
最初の時のいろんな色
ファースト・キス

僕らは赤い光の中で悶えた
魔性の微笑と、シャム双生児
窓際にいた少女が1時間ばかし僕を見つめる
そして全ての事がバラバラに砕け落ちる
僕の内側で壊れて、バラバラに砕け落ちる

やがて、あちこちの壁と天井が動き
僕の手の中に刃を押し込み
ゆっくりと階段を上がる
そして部屋の中へ
いつも、こんな風だっけか?

ポケットの中で踊っている
蛆虫たちが僕の肌を食べる
彼女は紅潮し、両の腕を広げて魅惑する
彼女の両の太腿が、僕に絡みつき
朝、僕は泣いた

僕を死なせてください
君は僕の声など思い出すことも無かったんだろう
僕はそこを歩き去って、老いたんだよ
君は決して離さないし
僕らは決して微笑まない
僕は叫んだ
”君なんか、何でもない存在だ”
僕は、これ以上、君なんか必要としてない
”君なんか、何でもない存在だ”
その声が搔き消えて、から回って
その声が搔き消えて、から回って

彼のロスト・バージンの想い出の事でも歌ってるような歌詞。色々深読みする事は可能なんだろうけど。僕が中学生の頃でも、この曲が何のことを意味してるかは、一瞬で分かったけどなぁ。

Ren 注記

The Figurehead

冴えて、そしてオープン
僕をほっといて
毎晩、眠りが浅くなっていく
日々が重苦しく乗りかかってくるようになって
冷たい光の中で待っている
騒音と絶叫が僕の服を引き裂いて
小さな人形たちは
その内側に潜む蜘蛛たちにきつく締めあげられ
地獄の光景の唇に埃が溜まり
僕は鏡の中で笑った
一年ぶりに

百の他の言葉が、君の純粋さで僕を盲目にするんだ
踊って狂っている古い絵の人形のように
明日の事を考える
どうか僕を眠らせてくれ
僕が窓を滑り降りると、今しがた潰れたばかりの蠅
君は無意味だ
君は無意味だ

僕は中国のアートと、アメリカ人の女子たちに夢中
そして、暗闇の中で、自分が訳が分からなくなってしまう
今すぐにでもやろうか
夜の中に駆け込んで、明日には僕は我を失う
真っ赤な痛み、僕の心臓は爆発する
僕の記憶は炎の中
そして誰かが耳を傾けてくれるだろうね
まあ、少なくとも、少しの間は
決して、ノーなんか言えないよ
僕は決してノーなんか言えない
君以外の誰にも

沢山の秘密と、沢山の嘘
憎悪に悶えながら
秘密が多すぎるんだ
どうか、今夜位はうまいことやれないもんか
けど、同じイメージが僕を悩ませるんだ
順番に、時の絶望の中で
もう、僕は二度と潔白ではいられない
僕は彼女の両の瞳に触れて
僕の薄汚れた顔を押し付ける
もう、二度と僕は潔白ではいられない
もう、二度と僕は潔白ではいられない
もう、二度と僕は潔白ではいられない

Charlotte SometimesのPV撮影の時に使用した小さな髑髏の像を見て、インスパイアされた曲だそうです。贖罪について歌われた曲。

Ren 注記

A Strange Day

君の両目をくれないかな、僕が見える様に
僕の手にキスしながら、盲人は
太陽は鼻歌を歌い出す
僕の頭は埃に変わる
彼が膝の上で遊ぶ時は
彼が膝の上で遊ぶ時は

そして、砂浜と海が広がっていき
僕は両の瞳を閉じる
もっとゆっくりと、溺れながら波を抜けて
見知らぬ日に逃げ込みながら

風に吹かれ、僕は笑う
石の浜辺の上で、盲目のまま踊りながら
彼らが終わりを待つ間
そこに浮かぶ幾つものの顔を愛おしく思う

そして、砂浜と海が広がっていき
僕は両の瞳を閉じる
もっとゆっくりと、溺れながら波を抜けて
見知らぬ日に逃げ込みながら

頭がシラフに戻ってくると
幾つもの壁が崩れ落ちて
空とあり得そうも無いものが爆発する
一端保留してから
僕はある歌を思い出す
音の印象と
そして、全てが永遠に無くなってしまう

奇妙な一日
奇妙な一日

言うまでも無いです。A Short Term Effect と同じ事の曲です。こっちは Dust の曲。Let's Go To Bed の時期も含めて、このキーワードは重要。

Ren 注記

Cold

傷ついて、君の背は背けられ、胎児の様に丸まった
別人の顔をして
君は、再びキスされる
僕は冷たかった
幾つかの言葉を口にしながら、鏡の上を這いずって
そして、待った、次の呼吸を待った

僕の心の中に氷のような君の名前

浅い墓、廃れ果てた時代への記念碑
僕の両の瞳の中の氷、氷のような瞳は動くことはない
月に向かって叫びながら、また別な過去の時間が

僕の心の中に氷のような君の名前

人生と同じくらいに全ては冷たく
誰も君を救う事はできないのか
静寂と同じくらいに全ては冷たく
そして君は、決して一言も口をきかない

僕の心の中に氷のような君の名前
僕の心の中に氷のような君の名前

言うまでもありません。 ice = おくすり のことです。
お前、この時期、色んな薬に手出してただろ、レベルのお話です。

Ren 注記

Pornography

口の中の手
一つの生命が花たちの中に流れ込む
僕らみんなが電気照明の中で倒れ込む時は
完璧に見えるよね
老人は加齢と共にひび割れだす
彼女は彼の最後の写真を見つけた
火の燃え残りの灰の中で

女王のイメージが、汗ばんだベッドの周りを跳ね返ってくる
レモン色の音が頭の中で
様々な本の中、映画の中、生きてる間も、天国でも
君が体をひねると、虐殺の音がする

でも、遅すぎる
でも、遅すぎる

今日みたいな日が、もう一日あるとしたら
僕は君を殺すだろうよ
肉体と、本当の血への欲望
そしたら僕は、君がシャワーの中で溺れるのを見てるよ
君の開いた両の眼を通して
僕の人生を押しのけながら

僕は、この病気と闘わなきゃいけないんだ
治療法を見つけろ・・・
僕は、この病気と闘わなきゃいけないんだ

冒頭の部分を逆回転させると、BBCラジオの内容っぽい。聞き取った人もいるらしいが・・・大した意味があるとは思えない。

Ren 注記

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